「ひぃ、ひぃ…!」
「ん!がんばって!」
「がんばる!かーさま!」
プルプルと震える身体に力を入れ、ぎっくり腰だった身体を動かして、筋肉の固まりを解している姿をしとりとひとえに見られ、応援される始末です。
うぅ、情けないです。
墓穴に入りたい、土葬より火葬です。
「なんでオレだけ近付いちゃダメなんだよ」
「当たり前でしょう。アンタ、景さんの目の前に立って待ち構えようとするじゃない。抱き締めたらぎっくり腰が再発するでしょうが」
そう言って左之助さんを叱りつけている恵さんの言葉を否定しきれず、私は苦笑を浮かべながら身体を起こし、ふらつきながらも立ち上がれました。
「し、しとり、手を握って、もらえますか」
「ん!こう?」
「そ、そうです」
痛みに耐えながら壁までたどり着いた私は両手を壁に突いて、目尻に涙を溜めたまま後ろに振り向いて、恵さんと左之助さんを見ると動きが止まった。
? どう、したの?
「ぶっちゃけると景さんって助兵衛よね。いつもいつも艶かしく吐息を漏らして、女の私までそんな風に誘うなんてダメだと思うのよね」
「馬鹿野郎。ありゃあオレに向けての目だ」
「ど、どっちでも良いので早く」
「「分かった」」
「え、なに?いたぁいっ!!?」
ゴキンと背骨のズレと腰の痛みが同時に起こり、半泣きになりながら大きな声を出してしまった事実に恥ずかしさを抱く。
「かーさま、治った?」
「え?あ、ほ、ほんとですね」
ぎっくり腰の痛みが和らいでいることに驚きつつ、しとりとひとえの事を優しく撫でてあげ、ぎゅうっと抱き締める。
「オレも抱擁してくれ」
「っ、左之助さんは酷いことしましたよね」
「じゃあ、私は良いわよね」
「恵さんもしましたっ」
「……じゃあ、無理やり抱き付く」
「そうね」
そう言うと二人は当たり前のように抱き付いてきて、私の顔を触ったり背中を撫でてきたりと私の身体を好き放題に触って撫でていたとき、グキッとまた鳴った。
しくしくと涙を流して、私はベッドに逆戻りすることになりました。しとりとひとえに怒られる左之助さんと恵さんは申し訳なさそうにしていますけど。
残念そうにも見えます。うぅ、折角、治ったと思ったのにあんまりです。私に意地悪して楽し……左之助さんはサディストなので楽しいですよね。
いえ、悪いことではないですけど。
もうちょっとだけ我慢してもらえると、私も助かると言いますか。いえ、無理なら無理で私も諦めるには諦められるのですけれど。
「左之助さんは、いじわるです」
「虐めてほしいのか?」
「ひぃんっ」