ハカイタの攻撃は円の動きと線の動き、螺旋の動きを加えた混合拳法に近しく、しとりは竹刀のみを使って正確無比な打突を加えていく。
「秘伝臨技、暗黒砲!!」
スパロウホーク拳とは違う「ホーク拳」に伝わる奥義を繰り出したハカイタ。しとりら初見の技を見切る事は出来るのに受けた。
「クク、お前の絶望を呼び起こした。如何に強くてもゼツブォアッ!?」
ニヤニヤと嗤うハカイタの無防備な身体に九頭龍閃が叩き込まれ、吹き飛ぶ。そんな彼の真後ろでボロボロになってしまった竹刀にしょんぼりとするしとりの姿に、ハカイタは身体を怒りに震わせる。
「なぜだ!何故、絶望を呼び起こしたのに!」
「母様が言ってた。太陽が素晴らしいのは塵さえも輝かせることだって。わたしは母様にとっての太陽、悲しい曇りも寂しい雨も纏めて受け止める」
しとり、良い子に育ってお母さんは嬉しいです。
「出たな。景のよく分からん言葉」
「左之助さん、いつもそんなことを?」
「いや、ごくたまに思うだけだ」
やっぱり、思ってはいるんですね。
ちょっとだけ悲しむ最中、しとりの放り投げた竹刀をひとえがキャッチし、ようやくしとりは電光丸の鯉口を切り、電光丸の柄に手を添えました。
「もう許さん!!獣人邪身変!!」
灰色の鷹を象った怪人に変化し、観客席に悲鳴とざわめきが広がる最中、ショドウフォンを構える志葉様の手をマスター・シャーフーが制する。
「日本の若武者、よく見ておれ。目覚めるぞ」
その言葉に私は首を傾げ、左之助さん達のしとりを見つめる目に変化が起こる。激気?いえ、まだしとりは習っていないはずです。
「食らえ!相刺豪逐!!」
「ん、それはもう見飽きた」
刹那、鍔鳴りが聞こえた。
ハカイタはすれ違うしとりに触れようとしたその時、全身に叩き込まれた電光丸の打撃の衝撃を防ぎきれず、地面に倒れ込んだ。
「糸色殿、今の技は抜刀術でござるか」
「言うなれば、音超えの斬でしょうか?」
「音速の居合……でござるか」
私の言葉に緋村剣心は倭杖の柄を撫でて、逆刃刀の事を思い出しているようです。
「…しとりちゃん、つっっよ!?あ、勝者、相楽しとり!」
「ん、わたしはもっと強くなる。みんなが戦えば戦うだけ技も増える。がんばってね」
そう言うと、しとりは電光丸の柄に片手を添えて、ゆっくりと剣路君の方に視線を向けると「がんばって」と口パクで伝えていました。
「やっぱり、ブッ殺そうぜ」
「だめだよ、にーさまだもん!」
「ありゃあ、オレの敵だぞ。ひとえ」
目の敵にしすぎでは?