闘技場は二人の要望によって砂場に決まり、余計な道具や武器は加えず、とのことです。
二人とも強いですけど。
刀一本の勝負になれば体格的に勝るのは凍座白也。ですが、技量は志葉様の有利です、薄皮太夫の三味線の音が聞こえ、鏡を闘技場に向けた
血祭ドウコクにこの大会の事がバレて、また外に出てきて暴れるのかと不安になるも「志葉の男を見るだけでありんす」と言われてしまいました。
鏡台を闘技場に向ける。
「仕合は明日ですので、血祭ドウコクに伝えるのもそうですけど。出来れば暴れないでもらえると、すごく助かるんですが……」
「わちきに頼む内容がそれでありんすか」
「えと、ダメでしょうか?」
そう言うと薄皮太夫は消えてしまった。
「景、誰かいたのか?」
「鏡の中にいましたよ」
血祭ドウコクと交渉して、もういっそのこと鏡面世界に移住して貰えると助かるんですけど。そうしたら、余計な勢力が出てきそうなんですよね。
「鏡って、なにしてた」
「薄皮太夫さんが来ていただけですよ。比較的に話し合える外道衆の女性ですし、おそらく血祭ドウコクが志葉様の仕合の話を聞いたんでしょう」
「外道衆……あのナナシって奴らか」
「そうですね。ちなみに戦国時代には、クサレ外道衆という勢力もいたそうですよ。血祭ドウコクより、ちょっとだけ前の世代です」
「腐れ外道…」
左之助さんは「腐れ外道、どんなのだ?腐ってんのか?」とウンウンと唸り始める。やっぱり、すごく気になりますよね。
私も気になって記憶を探ろうとして、平安より前まで遡りそうだったのでやめました。志葉様に外道衆に関する資料を渡していますけど。
中々に見つかりませんよ。
「なんで、その外道衆に詳しいのか気になるな」
「調べましたからね」
フンスと胸を張ったら触ってきたので慌てて身体を抱き締めて、後ろに下がり、顔を真っ赤に染めながら左之助さんを見上げてしまう。
い、いきなり、なんですかっ。
「わちき、まだ居るでありんすが」
「ひょえっ!?」
「チッ。いたのか」
慌てて鏡台の後ろに回り込み、ジリジリと迫り来る左之助さんに薄皮太夫は「糸色は、いつもなのでありんすか?」と左之助さんに問いかける。
「まあ、そうだな。三人目がほしい」
「か、身体が持ちませんよ」
「ほうなら、外道堕ちすれば」
「……私、外道になれます?」
「無理でありんす」
ですよね、悪道を重ねるって難しいですし。私に出来るとは思えないんですよ、主に悪いこと。いったい、どれが悪いことになるのかしら……。