「第六仕合は誰だ?」
「左之助さんです」
「ようやくオレの出番か」
シード枠の緋村剣心は第十仕合の終わった後、残った人達にビンゴのように玉を取ってもらい、その後に戦ってもらいます。
当の本人は逆刃刀を使うべきかを真剣に悩んでいますけど。左之助さんと当たったとき、倭杖では絶対に勝てません。一番の問題は囚人なのに釈放され、この大会に出ている人もですね。
「しとりと当たる可能性もあるのか」
「この大会が始まって一度も怪我していないのはしとりだけですけど。左之助さん、負けたら父親の威厳が無くなるのでは?」
「やめろ。気にしてんだから」
「気にしてたんですね」
まあ、確かに気にしてしまいますよね。私は戦えないので威厳は失いませんが、たまに「これも出来ないの?」という視線を受けたことがあります。
ふ、ふふ、しとりは知らないんです。
私がどれだけ運動音痴なのかを。
頑張ってもリソースが割かれて、まともに運動できないんです。だから、身体も小さいですし、栄養分が行き渡らないんです。
うすほそ系は人気と聞いたことありますけど。
あれはデマです。男の人はみんな健康的でふくよかな女性が好きなんです。
「左之助さん、勝ってくださいね」
「おう」
「しとりもひとえも期待しています。私もすごく応援しています」
「……景はオレが勝ったら喜ぶのか。それなら信二に勝つまで止められねえな」
「? 不破さんと陸奥さんは参加しませんよ?」
「なんでだ!?」
「しとりが出るからだそうです。一番強くなったしとりと戦いたいそうですから」
「喧嘩好きの性だな」
バトルジャンキーって大変ですね。
───ですが、しとりの目的は剣路君です。
優勝もそうですが、剣路君と戦って自分の気持ちを知ろうとしているんです。だから、左之助さんは絶対に割り込んじゃダメですよ?
「……景は剣路のどこを許してるんだよ」
「将来性でしょうか?あの子はどんなことが諦めないでしょうし、しとりが好意を向けているのは剣路君だけですよ」
他の人に呼ばれても見向きしない。
それぐらいに好意を持っているんです。
好きだから、勝ちたいし、勝ってほしい。
そんな可愛い乙女の気持ちなんです。
まあ、私は気付いたら外堀は埋まっていましたし、好きでお世話していた人からのプロポーズだったので直ぐに了承してしまいましたけれど。
だから、すごく幸せです。
「私と左之助さんみたいに、仲良くできる夫婦になってくれますよ、ね?」
「すんげえ複雑だ。渡したくねえ……」
フフ、子煩悩ですねぇ♪︎