某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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第六仕合 序

「青龍の方角。喧嘩の極意は、気合いと根性!強いも弱いも関係無し!日本を飛び出して、アメリカ、モンゴル、イギリス、ドイツ、進んだ道は喧嘩の花道!日本の誇る交易商を束ねる喧嘩社長、相楽左之助!!」

 

「おう!」

 

蛮竜を担いで出てきた左之助さんに蛮竜の怖さを知っている人達は目を見開き、私を見つめてきますけど。蛮竜は物凄く嫉妬深く、仕方ありません。

 

仕方ないんです、家が壊れますから。

 

「白虎の方角。黒衣を纏う微笑の奥に秘めた強さは不明!大陸より来たりて求めるものは日本最強の称号のみ!……名前は、えと、景さんなんて読むの?」

 

操さんに呼ばれて、闘技場に向かう。

 

眼鏡なので遠くは見えないんです。拡声器を借りて、ゆっくりと黒衣の青年を見つめる。爽やかな顔で、左之助さんを越える身の丈です。

 

っ、なるほど、錬金術師なら雇えますね。

 

「───コホン、呂奉先(ルゥ・フォン・シェン)、大陸にて最強無敵の武将の名前です。一応、皆様に謝罪します。私は、戮家(ルゥ・ジァ)を日本に御呼びするつもりはありませんでした」

 

そう言って操さんに拡声器をお返しします。

 

「糸色殿、るうじゃーとは?」

 

「戮家(ルゥ・ジァ)。いつ生まれたのかも不明、少なくとも二千年前には存在していたなんていう話も存在する大陸屈指の殺戮一族です。───分かりやすく言えば武器を使える不破と陸奥です」

 

緋村剣心の質問に、そう答えると修羅達の強さを知っている人達はドン引きしています。いえ、しとりはワクワクしていますね。

 

「いざ、尋常に───始めェ!!」

 

操さんが叫ぶ。

 

同時に左之助さんは蛮竜を地面に突き立て、小手調べのように近づき、呂布奉先の名前を授かった戮家の青年を見上げた刹那、彼の身体が吹っ飛んだ。

 

「……糸色殿、あれは?」

 

「デコピンですね。左之助さんの怪力で放つデコピンですから、アレぐらい普通ですよ」

 

そう言って指の力だけで吹き飛んだ自分の身体に驚き、微笑を消して、呂布奉先は笑みを深め、腰を沈め、ボクシングのヒットマンスタイルや、空手の直突きのように、左手を下げて構える。

 

「(『修羅の門』では発勁を使っていたけれど。この明治時代の呂布奉先はどの様に仕掛けるのでしょうか?)」

 

緩やかに進み、左腕を伸ばす。

 

左之助さんがその左腕を押し退けようとした次の瞬間、砂塵を巻き起こすほど強烈な圧力を受け、左之助さんの身体が今度は吹っ飛んだ。

 

「消力(シャオリー)……!?」

 

あの若さで、その頂きに届いているんですかっ。

 

これは、不安になります。

 

 

 

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