自動人形「シルベストリ」は劣勢と判断し、消えるように走り去ってしまった。才賀夫妻もいるときにやって来たため、かなり不安です。
巻き込み注意です。
「一先ず、次の仕合は明々後日ぐらいまで、延期ね。こうもトラブルが起こってしまうと対策しないといけないわね」
「操の言う通りだ。あの数の監視をすり抜ける相手、おそらく組織的に動いている」
「ん、ひーちゃんも見えてた?」
「あい!刀ね、すば!びゅーん!てしてた!」
「ん、見えてるね」
擬音だけで分かるの?とひとえを抱っこしているしとりに、そう聞きたい気持ちを押さえながら、モヂカラで素早く「人」「工」「菌」「類」「消」「滅」と書いて、周囲に散布していたゾナハ病を消す。
自動人形のみに意識を集中していましたが、こうなることを考えないといけません。左之助さんは、その、私と褥を何度も共にしているので患いません。
みんなと、そういうのはちょっと……。
「しかし、あの外印がまた動き出したとは思えん。あの男の手記を手に入れた人間の仕業だろうが、糸色は詳しく知っているようだな」
そう言って私を見下ろす斎藤一の視線を避けるように左之助さんの後ろに移動します。左之助さんバリアー。強い相手も必ず追い返せます。
安心していると左之助さんが振り返り、私の肩を掴むと反転して私を前に出しました。
「ひ、ひぃんっ」
「遊んでるでござるなあ」
「あれね。虐めてから、甘やかして逃げれなくしているのね。蒼紫様、今度しよっ!」
「相楽のせいだぞ」
「阿呆しか居ないのか」
変に騒々しくなる主催者席の奥の座敷に座り、みんなで話し合う傍ら。しとりだけ、シルベストリの使っていた多剣術の動きを真似ています。
両手に三本ずつ、「戦国BASARA」ですか?
そう聞きたい気持ちをグッと堪えます。「戦国BASARA」は書いていないので、描いたら「信長のシェフ」が、とんでもないことになってしまいます。
「で、どうする。しとりが防いだとはいえオレ達の割り込めない剣術の使い手だぞ」
「多剣術。複数の刀剣を同時に扱う流派も幾つかあるが、十指全てを絡めて動かしていたろう」
「違うよ。足も使ってた」
しとりの言葉に、みんなが振り返る。
電光丸を鞘に納めたしとりは、竹刀を手にとって柄を下に向け、足袋の親指と人差し指で挟むと、凄まじい蹴りの数々を披露しました。
「おろぉ……剣路、大丈夫でござるか?」
「だ、だいじょーぶだ、父さんは黙ってろ」
「おろぉ」
緋村剣心、また嫌われたんですね。
今度は何をしたんですか?