左之助さんも交えて、般若と式尉の代わりに出場することになった柏崎さんの事をどのように扱うのか。もしくは、誰と戦わせるのかを考えます。
いえ、柏崎さんの強さは分かっています。ですが、その強さにホムンクルスとしての身体能力も加わり、正直に言いますと強すぎるんです。
「出れば良いじゃねえか」
「……左之助さん、戦いたいだけですよね?」
「バカだな。あそこで戦ってるヤツはみんな自分が一番強いって思っている奴らだ。ホムンクルスだろうが、普通に乗り越えるぞ」
そう言われた私は納得しました。
確かに、左之助さんの言う通りです。「天挑五輪大武會」に出場しているのは、緋村剣心に勝ちたい人か自分の強さを見せつけたいと考えている人ばかり。
「強いだけじゃダメなんだがな」
「持論ですか?」
「いや、経験だな」
左之助さんの言葉に納得したような、納得していないような、よく分からない気持ちになりながら、左之助さんの経験を思い返します。
……私のせいで、よく巻き込まれています。
私はやっぱり動けば動くほど誰かに迷惑を掛けていますし。やっぱり、お家に引きこもるか左之助さんに監禁されて、は、破廉恥なことばかりを…!
い、いいえ、そんなことはだめですっ、
「景?」
「ひゃいっ!?」
「顔が真っ赤だぞ、風邪か?」
「いえ、いえっ、風邪というわけでは」
とても破廉恥な事を考えてしまったことを恥じながら、左之助さんに気付かれないように、不埒な考えを追い出すように考え事を変えます。
「(うぅ、記憶を消せないからいつまでも破廉恥な想像がチラチラと浮かんでいます。落ち着きましょう、こんなものばかりが……うぅ、ふしだらです)」
あんなことを考えて……あとで、左之助さんに相談したほうが、この人は平然と破廉恥なことをしてきますから、しとりとひとえが眠ったあとにしましょう。
「左之助さん、破廉恥です」
「なにがだよ」
「……っ、な、なんでもないです」
自分の言葉に恥ずかしさを感じながら、私はゆっくりと深呼吸を繰り返して、怖いことも何もないと自分に言い聞かせながら、彼の事を見ます。
何もないですと、左之助さんに伝える。
あの顔は信じているけど、怪しんでもいる顔です。また、寝るときに根掘り葉掘り聞かれるのでしょうね。そ、そのときは覚悟を決めましょう。
ちょっとだけ、不安もありますけど。
やっぱり、ウソは吐けないので、左之助さんにバレてしまうのはすぐです。
恥ずかしいですけど、我慢ですっ。