「銃の販売ですか?」
「えぇ、本当に困りますよ!私は清く正しく刀を売りさばき、河童の相撲を教える部屋と剣術道場を開いているだけなのに厄介事を起こすなんて…!!」
「子供に相撲を教えるのは楽しいなあ」
「景さん、何か分かりませんか?」
武田観柳の怒りと井上君の相談を聞きつつ、私は静かに熟考を開始する。原作基準に考えると拳銃販売は剣客兵器の策略だけど。
赤字続きの雅桐紋を全面的に押し出す理由にはならない。だというのに、相手は雅桐刀と同様に雅桐紋の焼き印を刻んだ物を売っている。
販売元は剣客兵器。しかし、雅桐紋を使っているのは別人となれば容易に予想できる候補は二つ、錬金戦団とホムンクルスだ。
前者は暴動を起こして何かをするため、後者は暴動に紛れて人を襲うため、雅桐紋を使った理由は大多数の人間が所持しているという理由から、ここでは当たり前のマークだと思ったためでしょうね。
チラリと緋村剣心と左之助さん達を見て、すぐにまた武田観柳と井上君に視線を戻す。
「……お二人とも何か気づいたことは?」
「中古品・粗悪品の銃火器販売の理由は、おそらく注目を集めるためでしょうね。此方に居る貴女達と河童の強さを考えるに分断を目的としているか」
「もしくは銃火器販売の裏で何かを密輸し、此方を使って事を成そうとしているですね。此方に出向いて来ない理由は、観柳さんが正解だと思います」
「運搬と密輸、保管に適しているのは?」
「「それは河川ですね」」
二人の答えがピッタリと揃った。
「ならば其処へ行こう。観柳、案内するでござる」
「河童、行きますよ!」
「わしもかあ」
のっそりと立ち上がった河童は人に化ける。とらも同じように人間に変化していた事も多々あったため、そういう技能を一様に妖怪は身に付けているのだろう。
しかし、何故私に化けるのです?
「どうだあ、そっくりだろお」
そう言って話す私に化けた河童。
でも、何故に胸の大きさを変える必要があるんです?と自分の五年間で少しは成長した胸を触りつつ、恨めしげに河童の胸に実ったものを私は静かに見つめる。
「胸が似てませんね。ですが百点です」
「人の女房で遊ぶな」
「痛いなあ、これは浮き袋だ」
河童の頭を殴る左之助さん。私の姿を殴るところを見て、緋村剣心が「糸色殿、頻繁に殴られているでござるか?」と聞いてくる。
そんな酷いことはしませんよ?と首を傾げつつ、左之助さんに怒られる河童。しとりは河童の私と私の胸を比べているのが辛く、泣きそうになる。
そういえばススハムと彼は大丈夫なのかしら?