某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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二人の正体 破

姿お兄様の出入りを左之助さん達は止める事は出来ず、楽しそうに津村さんに稽古をつけている彼に負けじと左之助さんは武藤君に戦い方を教えている。

 

今は敵味方関係なく未来の玄孫のために、二人とも一時的に休戦という事に落ち着いているけど。斎藤一はいつでも捕まえられるように鷲塚慶一郎と永倉新八を連れて、道場に赴いているらしい。

 

ふと金色の蝶が視界の端に映り込んだ。

 

「ドクト……何してるんですか?」

 

そこにはカチコチに固まって普段の冷静さや紳士の嗜みが少し乱れたドクトル・バタフライが、二つの花束を抱えて立っていた。

 

いや、本当にどうしたんですか?

 

「……糸色君、主人公とヒロインが来ていると何故教えてくれなかったんだ。危うく紳士(ジェントルマン)にあるまじき狂喜乱舞を披露してしまうところだったよ」

 

「聞かれてませんから」

 

そう私は「からくりサーカス」のフェイスレス様が歯車に身を差し込み、加藤鳴海を助けるシーンを描きつつ、ドクトル・バタフライの問い掛けに応える。

 

そもそも貴方はホムンクルスですし。会いに行ったら津村さんに「臓物をブチ撒けろ!」と言われて、バルキリースカートで切り裂かれるのでは?

 

蝶野攻爵───いえ、蝶人パピヨンとの決着も向こうは未だについていない様だったし、余りドクトル・バタフライが派手に動けば更に物語の変革が起こる可能性も考えるべきですね。

 

「じーちゃん!」

 

「おや。こんにちは。Little Lady」

 

「こんちにはー!」

 

「しとり、こんにちはよ?」

 

「ん!こんにちは!」

 

舌足らずで言い違えるしとりも可愛いわね。

 

しかし、じーちゃんと呼ぶのはあれよね。ジェントルマンって自分の事を言うから、しとりがそれを名前と勘違いしちゃっているのよね。

 

「君と話したおかげで冷静さを取り戻せた。大事な時期だ、ご自愛する様に、あとこの花束は彼等に贈るためではなく一人の友人として君の幸せを祝いに来た」

 

…………不覚にもカッコいいと思ってしまった。

 

お髭は素敵ですけど。この人のせいで、わりと大変な目に遇っているのに何だかな。

 

「しとりのはー?」

 

「フッ。Little Ladyには此方をプレゼントだ」

 

「くま!」

 

綺麗なテディベアを当たり前のように取り出したドクトル・バタフライに飛び付くしとりを眺めつつ、あの身体能力の高さは左之助さん譲りだと笑顔になる。

 

まだ、子供なのに私より力が強いですし。

 

それはそれで母親の威厳が無くなるような気がして不安だけど。しとりは、とっても可愛くて優しい女の子だからパワーキャラなのはギャップ萌えですね。

 

 

 

 

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