某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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異変の始まり 序

剣客兵器「轟號」権宮剛豪と名乗った彼と行動を共にする少年天智実命の話によると半月の間、この静かな生活に違和感を感じ、二人で調べていたところ仲間が仲間を食べていたそうです。

 

人間の姿に偽造していたのかと思ったけれど。「アレは人の皮を被っていたのではなく、元から化け物だった」と権宮剛豪は語る傍らで、天智君は棒飴を齧って静かに彼の話を聞いている。

 

「化け物…か」

 

「頼む、まだ土居ちゃんや凍座もいるんだ!」

 

チラリと私を見る左之助さんの視線の意味は分かっている。おそらく彼らの上は戦団と繋がっていたけれど。度重なる作戦の失敗に加えて、私やドクトル・バタフライを取り逃がす事も加味し、剣客兵器の兵隊を好きなように扱えるホムンクルスに作り替えたのでしょう。

 

凍座白也はそう簡単に負けて捕まるとは思えませんが、五稜郭にて権宮剛豪と天智君も手傷を負っていたのだから、ここまで逃げてくるのは大変だった筈だ。

 

「その化け物の身体に、こういう印はあったか?」

 

「……いや、そんなのは無かったが…」

 

章印の無いホムンクルスは絶対にいないはずだけど。一応、ホムンクルスと仮定しての考えは続けておけばいいわね。ただ、そうなると他に思い当たる妖怪か、あるいは別の何か違う生き物か。

 

「景さん、あの孤島で見たヤツ?」

 

こっそりと私の傍にやって来た薫さんの問いかけに頷き、「あそこで見つけたものより完成度を高めた、本物の怪物になります」と伝えて、出来るだけ一人で出歩かないように告げる。

 

しとりと剣路君は未だに出会っていない。

 

いいえ、出会わなくていいですけど。

 

もしものときは直ぐに逃げることが出来るように教えておくべきなんでしょうが、ウチのしとりには二段構えの護衛がいるので安心できる。

 

「(ホムンクルスを製造していた場合、彼らの狙いは私ということになるわね。やはり、どうにか……)」

 

「景、余計な事は考えるな。お前は此処にいろ」

 

「……フフ、ずっと側にいますよ」

 

左之助さんには私の考えはお見通しなのか。余計な事を考えていたことがバレてしまい、みんながいるのに怒られてしまいました。

 

「剣心、先ずは化け物退治だ。敵だろうが困っているヤツは見過ごせない、だろ?」

 

「左之の言う通りでござるな。権宮、お主達の拠点に拙者達を案内するでござる」

 

「すまん。助かる!天ちーは戦えないし、糸色景並みにひ弱だから怪我させねえでくれよ!」

 

そう言うと左之助さん達は飛び出していく。

 

しかし、私並みに貴方もか弱い生き物なんですね。

 

 

 

 

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