某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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一先ずは終わり 序

「引き続き『ゴールデンカムイ』の対策会議を始める前に糸色君の用意してくれた全話を読み、各々の出来る限りススハムを手助けしてくれたまえ」

 

「……アンタ、よく細部まで覚えてるわね」

 

「そういう『特典』ですから」

 

黙々と「ゴールデンカムイ」を読み進めるススハム達に緑茶や紅茶、珈琲を差し出しながら私は新しく生まれた女の子の転生者がどんな人なのかを思う。

 

しかし、剣客兵器の本陣を知ること無く「北海道編」は終幕を迎えることになってしまったけれど。凍座白也達は富国強兵を諦めたわけではないらしい。

 

自分達の子供が、孫が、更に先の子孫が剣客兵器として世界から日本を守るために立ち上がると信じ、日本各地で強さを高めるそうだ。

 

「(この子が生まれるのは来年の七月頃かな?)」

 

そう自分のお腹を優しく撫でていると奈落の視線が私に注がれていた。もう読み終わったのかと思えば増やした手と頭に読ませている。

 

ものすごい器用な事をしますね。

 

「腹の子は愛しいか」

 

「はい。とても愛していますよ」

 

「そうか。善き母の元に生まれることができ、その子も幸せだろう。男か女かは分からないが、もし良かったら生まれた後、私にも抱かせてくれ」

 

「フフ、何だかお爺ちゃんみたいですね」

 

思わず、奈落の言葉に笑ってしまう。

 

そして、すぐに「えぇ、構いませんよ」と私は奈落と約束を交わす。ドクトル・バタフライと行動を共にしている彼が悪い人じゃないのは知っている。

 

「糸色君、紳士(ジェントルマン)の私を放置して子供の抱っこする権限を与えるとは、私にも君のBabyを抱っこさせてほしい」

 

チラリとススハムを見つめる。

 

「アタシは良いよ、自分の子がいる。それにアタシは子を産むために命を捨てようとする馬鹿を生かす術を北海道で探しといてやる」

 

「えー、じゃあ、俺も何か考えとくわ。あ、もしも男だったらウチの兄貴のガキと戦わせてくれ、最強の喧嘩屋の倅だ。絶対に不破の糧になる」

 

「アンタは黙ってな!」

 

不破信二の気の抜けた言葉をススハムが叱り、ドクトル・バタフライが呆れながら注意する傍らで愛しそうに私のお腹を見下ろす奈落の視線に違和感を抱く。

 

そこまで何か関わりが合ったでしょうか?

 

「景、帰った、ぞ……大所帯だな」

 

「ん!ん!しゃけつかまえた!」

 

「ここは、鮭のチタタプか?」

 

「アタシが作るのか。相楽カッケマッ、囲炉裏のある台所に離れの方で準備するよ、しとりも手伝いな。アンタが捕まえた鮭だ」

 

「ん!がんばる!」

 

ドタドタと鮭を掲げたしとりが離れに走っていく。2キロはありそうな鮭をあんな軽々と持てるなんて、流石は私と左之助さんの娘です。

 

 

 

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