ドクトル・バタフライとヴィクター・パワードと知り合いになったと話す左之助さんに新しくお友達が出来たことを喜んだのも束の間、私は一人で知らない男と会っていたことを怒られた。
仰る通りです、ごめんなさい。
左之助さんの言い分は100%正しく、今回は100%私が悪いので何も言えませんでした。ただ、ドクトル・バタフライには憐れみの視線を受けたのは、未だに私としては解せませんけど。
何か三人は隠し事があるようです。……隠し事は私もあるので追求して、無理やり聞き出したりすることは無いですけど。やはりドクトル・バタフライに感化されて変態さんになっちゃうのかな?
「ん!母ちゃん、これ!」
「ッ、し、しとり、どこでそれを?」
「ん!あそこ!」
私の「黒歴史ノート」を高々と掲げるしとりを捕まえて止めたいけど。今日は絶対にベッドから降りるなと言われているため、動かず畳に座って私の「黒歴史ノート」を読み進めるしとりを見つめることしか出来ない。
「うわっ、武器欄すんご…」
「ん!これほしい!」
「嬢ちゃんは撃盤で我慢しな?それにしても良くこんな細かく設定まで覚えて、母者の前世ってかなり本の虫だったりした?」
「本の虫かは分かりませんが、仕事の合間も休みの日も色々と歩いて本を探したり、色々と体験教室には通っていた事はあるけど。あの、そろそろそれを返してもらえると嬉しいですが」
「……もうちょっとだけ見させて、私は読者にカウントされること無いから。まあ、嬢ちゃんはカウントされるかもだけど」
そうなんです。だから、下手に読み込まれると「物語」が繋がってしまうこともあり、ドクトル・バタフライが即座に気付いて怒るはずなんですよ。
「色々と突っ込みたいところはあるが、母者は世に出しちゃいけないものを沢山描いているな。まあ、個人的に気になったのは妖怪関連の多さだろう」
「やはり、変ですかね?」
指を絡み合わせ、親指を擦り会わせる。怖がりで臆病な癖に怖いものを描いて、後から知ったとはいえ世界を繋げる原因になっているのだから……。
「まあ、母者の描きたいものを描くのは良いんだろうけど。無闇に人目に付きやすい場所に保管するのはやめた方がいいんじゃないか?」
「ん!かえす!」
「フフ、二人ともありがとう。でもお母さんのカバンを勝手に触っちゃダメですよ?」
「ん!」
元気の良い挨拶をするしとりの頭を優しく撫でてあげながら、個魔の方の頭を撫でていると「一応、私の方が歳上なんだけどな」と言われ、そういえばそうだったような気もしますね。