某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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親友だった死人 序

「わしの話を聞いてくれてもえいろう。なんで、そがに怒っちゅーがぜよ不破」

 

「いきなり『おんしのせいでわしゃ死んだがや!』なんて突撃されたら怒るに決まってるだろうが、左之助でもまだ話を聞いてくれるぞ」

 

「オレを引き合いに出すな。景、あんまり前に出るなよ。岡田以蔵と言えば人を殺して興奮する変態だって斎藤のヤツが言ってたからな」

 

「ふざけなさんな!わしゃ美人は殺さんし、するなら素直に付き合うて欲しいと懇願しちゅーぞ!そがな綺麗な嫁さん貰うちゅーきって偉そうにするがやないで」

 

土佐弁の聞き取り難さは前世でも有名でしたけど。まさか、ここまでコテコテな土佐弁を話しているなんて信じられませんね。

 

わざと使っているようにも見えませんし、やはり岡田以蔵は生前の記憶と性格のまま黄泉還ったと考えるべきなんでしょうが、私の胸やお尻を見る目が何だか嫌です。

 

NTRは滅びれば良いのに。

 

診察のお迎えに来てくれた左之助さんを巻き込んでしまったのは申し訳ないですけれど。この変態さんと一緒にいるのは怖いので助かりました。

 

「やけんど、もうとっくに死んじゅーわしの事を引きずっちゅーなんて不破はほんまに寂しがり屋やねや。こうしてまた、おんしと話せるなら黄泉還って良かった思えるぜよ」

 

「良いこと言ってるつもりなんだろうけどよ。岡田、さっきから人妻の胸を見すぎなんだよ。一応、俺の恩人でもあるから寝取りとかは止めとけ」

 

「お前ら旦那の前でよく話が寝取るとか言えるな。纏めてあの世に送り返してやろうか」

 

「不破の四百年に敗北の二字は無いぞ?」

 

「まだ負けちょらざったのかよ!?」

 

やはり、何を言っているのか分からないですね。

 

「しとり、眠いんですか?」

 

「んぅ……」

 

目尻を擦ろうとするしとりを抱っこして、部屋を出ようとする私を左之助さんが守るように立ってくれ。何故か恨めしそうに左之助さんを見つめる岡田以蔵に不破信二は苦笑していた。

 

「左之助さん、ありがとうございます」

 

「景を狙うヤツはぶっ飛ばすだけだ。ちょっとオッサンのとこに行っててくれ。オレは蛮竜でやることが出来たからよ」

 

蛮竜を忘れたではなく、蛮竜でやること。

 

私はそうっと目を逸らしてドクトル・バタフライのいる研究所の一室に入り、謎の培養液に核鉄を漬け込んでいる光景を目撃してしまった。

 

「ムッ。糸色君、ノックはしてくれないかね」

 

「あっ、す、すみません…」

 

「No Problem。謝ってくれるだけで良いさ」

 

そう言うとドクトル・バタフライは実験の手を止め、しとりを抱っこする私を部屋の外に連れ出して、応接室の方へと案内してくれた。

 

改築後なのでまだ把握していないので助かります。

 

 

 

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