新撰組、元新撰組も集まった話し合いに私達は参加することはなかったものの。沖田総司は緋村剣心と戦い、今度は陸奥を探すために旅立ってしまったそうだ。
まあ、あれだけ走るのが早ければ直ぐに見つかるとは思いますけど。陸奥と出会う前に地獄の門を閉じることになったら彼はどうなるのだろうか。
「(現世に残留する事は無いにしても未練を残して、またあの世に戻れず、さ迷い続けるなんていう事はないと……一応、そう願っておきましょう)」
「しかし、新撰組は未練残しまくりだな。相楽隊長は来ないってのは寂しいが、あの人は安らかに眠っているってことだよな?」
「えぇ、そうですね」
あの人は会いに来てくれましたけど。左之助さんには会おうとしていなかった。いえ、わざと私に存在を知らせていたようにも感じるけど。
やはり他人の本心を探るのは難しいです。
「景の会いたいヤツはいないのか?」
「今は生きていますから」
「いるのか」
「左之助さんですよ?」
いつも会えている人に死んでも会えるなら、それはそれで幸せではあります。そう思っていると口許を手で隠して笑顔を我慢する左之助さんを見上げ、小首を傾げる。
何か変な事を言ったかな?
「お前はあれだ。オレじゃなかったら本当に手足のどれか縛られて倉か地下室に閉じ込められて二度と出られなくなるから気を付けろよ」
「そんなことする人はいませんよ」
「オレはしようとした」
「……左之助さんはたまに変です」
私を閉じ込めたところで面白いとは思えない。そもそも閉じ込めることに意味はないのでは?と考えつつ、白面の者も奈落も私に執着するのか。
どうして、私なのだろうか。綺麗な人や優しそうな人は沢山いるのに不思議である。
「また何か考え事か?」
「いえ、考え事というほとではないです。みんな、私に色々と話してくれますし、色々と教えてくれますけど。ほとんど自分の都合ばかりだなあって…」
「また岡田以蔵に絡まれたのか。いくら人懐っこいヤツでもお前の貞操を狙う変態だ。なにが膝枕しとーせ、だ。自分の膝を顔面に叩き込んどけ」
左之助さん、岡田以蔵の事は嫌いなんですね。
「そういえば岡田さんはどこに?」
「ああ、アイツなら色町に放り込んできた」
「そ、そうですか」
聞かなければ良かったと恥ずかしさに顔を触りつつ、彼の未練は女性関連だと分かっていたけれど。まさか、そういう解決法を導き出すなんて予想外でした。
やはり、そういうものは男の人に任せておくのが一番なんですね。えぇ、女性関連の未練の場合は、それがベストアンサーなのでしょう。