数ヶ月ぶりにお会いした悠久山和尚は随分と、こう法力?霊気?というものに満ちていて、どうしてそうなったんだろう?と小首を傾げてしまう。
鎌足お義姉様は姿お兄様と一緒にご挨拶に向かっているし。色々と大変な出来事もありそうですが、きっとお父様もお母様も鎌足お義姉様を気に入ると思います。
しかし、服部武雄と悠久山和尚の二人の間に座っているせいか。阿部十郎と二人の遠近感に違和感を感じて、なんだか彼が小さく見える。
「なんでウチに集まるんだよ。お前ら」
「今回の怪奇事件を調査する際、最も効率良く情報を交換して真実に導ける知恵を持つ糸色の影響だ。身重のソイツに負担を掛けるのは心苦しいが、こうも新撰組が集まると企てたくなるものだ」
「斎藤君、余り子女に威を与えるのは宜しくありません。男児たる者、おおらかに優しく子女と話すように私は伝えていましたね」
「そうだぞ、斎藤!服部先生の言葉を無視するから妻子と反りが合わんのだ」
「黙れ、阿部。林檎農家はさっさと帰って林檎作っていろ、此処に居るのは黄泉還った奴らを相手するために集まった剣客だ」
剣呑な雰囲気になり始めてきた居間を逃げるように退出し、火鉢を用意しておいた居間の隣室にしとりや恵さん、薫さん、剣路君を連れて移動する。
鵜堂刃衛と紫鏡はちゃっかり「自分は仲間です」という雰囲気を醸し出していますけど。
貴方達って常世サイドの人間であり、私の左之助さんを襲った人なので全く信用していませんからね。母親として、妻として、信用していません!
「景さん、何かあったのかしら?」
「知らないわよ。多分、また考え事しているんじゃない?あんまり考えすぎるとこの子は鼻血を出すし、何もかも手付かずになるから」
「あー、確かに景さんはそうだったわね」
「……聞こえてますよ?」
「私は聞こえるように話したもの」
まあ、私の事を心配してくれているということですね。嬉しいですけど、なんだか釈然としないのは何故なんでしょうか?
「……あ、そういえば薫さんに一つ聞いておきたいことがあったんです」
「なに?」
「緋村さん、一人だけ維新志士ですけど。あんな新撰組だらけの場所に一人だけ残してきて良かったんですか?左之助さんは中立なので」
そう言うと同時に木刀を持って隣室に走り出した薫さんは緋村剣心の隣を陣取ってしまった。…………左之助さん、私を見ても行きませんよ。
ものすごく怖いですから。
「景、此方来てくれ」
「……はぁい…」
「なんか嫌そうだな」
そんなことはありませんよ。