正門の前に立つ志々雄真実の使いと思わしき四人の内の一人が剃り上げた頭皮を擦って一歩前に出てきた。おそらくは彼が四人組を統率し、残りの三人を纏め上げる人物なのだろう。
「我等は阿武隈四入道、志々雄様のご指示によって糸色景の身柄を貰い受けに来た。そして、志々雄様は貴様もご所望だ、四乃森蒼紫」
私の名前が出るのは当然のごとく受け止める人達に否定してくれないのかと言いたい気持ちを胸の内に留めながら、高荷さんと一緒に斎藤一や四乃森蒼紫、般若、御庭番衆達の後ろに下がる。
「蒼紫様をご所望とは、志々雄真実という男は見る目だけはある様だが、我等は如何なる組織にも属するつもりはない。それが例え政府に雇われようとな…」
「般若の言う通りだ。なにより御頭を仲間に引き入れてえなら自分で出向くのが筋ってもんだぜ」
そう言いきった般若の言葉に続いて、式尉が煽るような言葉を高らかに告げた瞬間、空気の重さが増した。ずらりと阿武隈四入道と名乗った彼らは個々の武具を構える。
いや、正確には刀と斧の合成品だ。
大脇差程の刃渡りをした打刀と鉄拵えの鞘に鉞状の刃物を取り付け、手斧としても使えるように刀斧の二刀流の四人組が同時に抜刀し、鋭い眼光を向けてきた。
その威圧的な態度に怒ったのか呆れたのかは分からないが、斎藤一も刀を抜こうとしたけれど。ゆっくりと彼の動きを止めるように横に並んでいた四乃森蒼紫が手で斎藤一を制止した。
「斎藤一、手出しは無用だ。般若、式尉、癋見、ひょっとこ、その禿げ頭はお前達に任せる」
「「「「はっ!」」」」
四乃森蒼紫の言葉に般若と式尉、そして静かに控えていた癋見とひょっとこは個人ずつ対立するように構える。癋見とひょっとこの戦い方は原作の知識でしか知らないけど、遠距離・中距離の二人も前に出る。
「貴様、我等を愚弄するかッ!!」
「素首落としてくれる…!」
「一番右は私が貰おう」
「なら、オレは真ん中のヤツだな。癋見、ひょっとこ、折角の見せ場だ、好きなだけ派手に暴れて良いぞ。なんせ、お国が立て替えてくれんだからな」
「式尉さん、暴れるったって民家だぞ」
「オレが暴れたら家が壊れて……うっ、あの時に受けた逆刃刀の一撃が」
その言葉に慌てて止めようとする。
しかし、高荷さんに口許を塞がれながら「アンタは狙われてるんでしょう!何、前に出ようとしてるの!?」と本気で怒られてしまい、私は出来るだけ安全な人達の後ろに隠れることになる。
「さっさと始めろ。俺は忙しいんだ」
「……だ、そうだ。直ぐに片付けろ」
斎藤一は煙草の箱を取り出したものの、私を一瞥するとまた舌打ちして腕を組んでしまう。ニコチン中毒なのかな?と思いながら、私は阿武隈四入道と御庭番衆の戦いに視線を向ける。