武器を使う人間と素手で渡り合う修羅達、あの宮本武蔵や柳生十兵衛とも戦っていた人もいれば銃を相手に戦っていた人もいる。
そんな修羅達を相手に明治時代に名を馳せる剣客達の強さに葉月さんも「あれだけ強い奴らが未来にはいるのか。面白そうだ」と笑っている。
ただひたすらに牙突を貫き通す斎藤一。
飄々と相手を翻弄する龍尾剣の永倉新八。
修羅すら穿つ狼牙を振りかざす鷲塚慶一郎。
狂気を纏った兇眼と殺意で他を縛る鵜堂刃衛。
狂気のままに貪り刻む紫鏡。
龍の牙と爪を振るい、天を翔ける緋村剣心。
地獄の業火を纏って嗤う志々雄真実。
「(物凄いドリームチーム過ぎますね。あそこに左之助さんや明神君の二人も加われば最強のチームになるとは思うんですけど。いつの間にか志々雄真実が味方のように立ち回っているような気がします……)」
私の違和感は他の人も気付いているでしょうし。ここは敢えて騒がずに見守ることに徹しましょう、それに左之助さんも明神君も我慢しているんです。
それなのに私が騒ぐのはダメなのです。
「テメェに構っている暇はねえ!」
「拙者の前で人は殺させぬ!」
「阿呆共がッ!」
騒々しく剣撃を交える緋村剣心と志々雄真実に向かう修羅は負けず、むしろ彼らを圧倒している。このままだと修羅達の無尽蔵の戦闘欲求に負け、緋村剣心達の方が先に倒れることになりますね。
ハッキリと言ってしまえば最悪の事態です。
しかし、その中で全員を相手に戦う戦骨の異常性は極めて目立つ。左之助さんを見れば目尻を擦り、現実かどうかを確かめてすらいます。
そこまで現実離れした光景なのである。
「葉月さん、やはり止められませんか?」
「一人は止められるが、あとは無理だな。お前も踏ん張れば一人くらい……いや、悪かったな。軽く叩いただけで手足の折れそうなお前に言うことじゃない」
「それは、そうですね。私は戦うなんて一度も経験したことたりませんし、あったとしてもダイナマイトを作って投げていただけですし」
「嗚呼、志々雄の狙いはそれか!」
「え?ああ、なるほど」
ダイナマイトや武器の製造法を生前の彼も欲していたから、この世に黄泉還った未練はそういうことですね。それなら作り方を教えてしまえば、あとはあの世に還るとは思いますけど。
やはり志々雄真実だから怪しいですね。
「(───ですが、それだと未練は薄い。もっと何か志々雄真実を現世に留まるほど強烈なインパクトを持つものが他にもあり得るはずです)」
例えばライバルとの決着もそれに該当しますね。