一応、修羅の暴走は止まったものの興奮冷めやらぬ彼らを止める術はなく、適当に「先に地獄に帰ればずっと戦えますよ」と言ったら一斉に成仏し、正直に言うとドン引きしてしまいました。
私には修羅の考えは分かりません。
それと志々雄真実は緋村剣心達の監視を受けつつ、冊子版と原稿の『うしおととら』を読み耽っています。あそこまで潮君に脳を焼かれた人は中々いませんね。
「さて、もう何回目か数えるのも面倒な今後の対策会議を始めよう。新しく加わる『物語』は『ゲゲゲの鬼太郎』だと判明し、そのキーアイテムを預かっているのは糸色君になるわけだが、ゲゲゲの鬼太郎について知っているものは挙手してくれたまえ」
私達は、その言葉に挙手する。
「うむ、国民的アニメはやはり根強く、この『統一された世界』は鬼太郎の五期の時系列に相当するそうだ。私は五期までしか知らないのだが」
「アタシと相楽カッケマッは六期までね」
「えぇ、そうです」
ススハムの言葉に同意して、時系列とキーアイテムや用語を纏め上げ、急ピッチになりますが五期の「ゲゲゲの鬼太郎」の解説書を全員に配る。
「ヤトノカミ……?」
「不破さん、そこは触れなくて良いです」
未来を生きるゲゲゲの鬼太郎に任せて、私達はこの明治時代に出現する可能性の高い西洋妖怪を倒す方法など理解する事を優先しましょう。
「しかし、地獄の鍵か」
私の首に掛けているネックレス状のモノを触るドクトル・バタフライに「ちょっとセクハラはやめなさい」とススハムが怒ってくれる。
しかし、私に渡しても良いものだったのでしょうか?私は他人と繋がりがあるとは思えませんし、精神力なんて殴られたら直ぐに折れてしまうほどにナメクジ以下の貧弱だと思うんですけど。
「ススハム君、問題はそこではない。私が危惧しているのは妖怪にもまた糸色君を狙う理由が出来てしまったということだ」
「ああ、そういうことね?」
「えっ。まだ他勢力に狙われるんですか!?」
「不破を雇えば一族総出で暴れるぐらいはしてもいいが、どうする?」
「コラコラ、やめたまえ」
一体、私はどういう立場なんでしょうか。
霊媒大家の糸色の長女、相楽交易商の社長夫人、妖怪やホムンクルスなど数多の人種と関わる女ではありますけど。みんなに狙われるのはイヤです。
「どうにかなりませんかねえ」
「少なくとも私の庇護下にいるホムンクルス達は人喰い衝動は抑えているが、私もラスボスとしての役目を全うせねばならない」
「死んじゃダメですよ?」
「HAHAHA。問題ないとも」
信用できないんですよ、ドクトル・バタフライ。