司会役を務めるドクトル・バタフライの言葉を聴きつつ、私は地獄の門をこの鍵を使って閉じることは出来るのだろうかと考えてしまう。
「ゲゲゲの鬼太郎」だと彼の真下に地獄の穴あるいは通り道に成る場所を作り出し、二種類の奥義を纏って使えるようになっていた。
おそらく、この地獄の鍵なら「月華の剣士」に通じる穴を閉めることは出来る筈、もしも失敗しても新しく対策の試行錯誤を繰り返すことになる。
しかし、昭和、平成、令和、この三つの時代に於いて「ゲゲゲの鬼太郎」は抑止力です。妖怪に悩み、怯え、瀕しても彼は必ず助けにやって来る。
「糸色君、どうにかなるかね?」
「あくまでゲゲゲの鬼太郎は中立です。人と妖怪、そのどちらにも与することはありませんが、助けを求める人を手助けする優しい妖怪です」
「俺はバトル漫画ばっかだったからなあ」
「アタシは六期だけは御免蒙るわ、あんなクズ一族と同じ時代を一緒にしたいとは思わないし。なによりアタシの友達が狙われるもの」
六期は、まあ、そういう反応になりますね。
もっとも危惧するべき事は「ゲゲゲの鬼太郎」に登場するバックベアードやぬらりひょんなど名だたる大妖怪です。ぬらりひょんの顔と頭によっては、また別の作品が加わる可能性もある。
「おお、ここに居たのか」
「戦骨…!」
「相楽カッケマッ、アタシの傍に」
「は、はい」
チャフで全員眠っている筈なのに、平然とやって来た戦骨に「やはり物理的・精神的に彼を止める手段は存在しないようだね。全く神々もどうして精神を狂わせる力を与えるのか」と文句を言っている。
しかし、戦骨はそんな言葉を気にもせず私の隣に座ろうとしてススハムに睨まれ、仕方ないかとドクトル・バタフライの真横に座った。
その反対側には「彼」がいる。
ガタガタと家を震わせるほど身体を震わせる「彼」に、みんなが哀れみの視線を向ける最中、戦骨はドクトル・バタフライの資料を読んだ。
「……対策会議?」
「お前の対策じゃねえぞ。世界の変革や転生者の存在を確かめる必要があるだけだ」
「お前は確か不破だったか?」
ふたりのバトルジャンキーが出会った。
いえ、もう会ってはいるんですけど。
この二人は転生者の中でも恐ろしい程に戦闘力の高いですし、一対一になると危険なのでは?と考えていましたけど。意外とそうでもないのかな?
「お前、強そうだな」
「四百年不敗だ」
「オレとやるか!」
「バカ言うなよ、お前はさっさとあの世に帰るなりして貰わねえと此方は困るんだ。未練なくあの世に行け、ゴートゥーヘルだ」
あ、あはは、大丈夫ですよね?