水晶の欠片を丁寧に研磨して、角を削り、綺麗に整えたものに穴を開けて紐を通して縛る。前世の記憶に残っている水晶の首飾りに似せることも出来るけど。
普通に仕上げる方が可愛いですね。
「ん!ん!」
「綺麗なのは分かったから普通に見せてくれ」
自慢するように首飾りの水晶の欠片をお仕事から帰ってきた左之助さんに見せつけるしとりに苦笑し、「もうちょっと離れないとお父さんも見えないですよぉ?」と教えてあげるも、興奮冷めやらぬ状態のしとりは更に左之助さんに迫る。
可愛いです、ソーキュートです。
「景にも見せてやったのか?」
「ん!まだ、みて!」
「フフ、見てますよ♪︎」
しとりの可愛さも相まってとても愛らしく、しとりの事を膝の上に乗せて、もっちりとしたしとりの柔らかな頬っぺたを触りつつ、左之助さんに「良いでしょう、母親の特権ですよ」と自慢するようにフンスと胸を張る。
「そっくりでいいな、やっぱりお嫁にやりたくねえ」
「よめ?」
「うーん。お母さんみたいな人です」
いえ、私はもう奥さんでしょうか?
「ん!およめなる!」
「そ、それは父ちゃんのだよな」
「左之助さん?」
「お、おう、オレの女房は景だけだぞ」
いくら愛娘でも左之助さんはあげません。
フンスと胸を張ってそう主張すると「えとね、えとね」と指折りに数えたり、なぜか話すことを悩むしとりに私達は首を傾げる。
まさか、もう好きな男の子が!?と母親の特権ともいえる娘とのコイバナに少しだけワクワク指定しまう。剣路君かな?それとも天兵君かな?
「しとりは好きなヤツがいるのか?」
「えとね、けんちゃん」
「あら、あらあらまあまあ♪︎」
恥ずかしそうに頬っぺたを赤くしてうつ向くしとりの可愛さに私はヨシヨシと彼女の頭を撫でながら、質問責めにしたい気持ちを堪える。
「……ちょっと剣心と話してくるわ」
「え?ひっ、は、はい…」
真顔のまま玄関に向かっていく左之助さんの目は血走り、怒りすぎて冷静になったのか。隣の家に歩いていくのが見えたかと思った瞬間、函館の夜に響く父親達の騒音に私は苦笑してしまう。
でも、それだけ左之助さんが家族の事を愛してくれているという証でもあります。しかし、あんな風になるくらいしとりの事を大事に大切に想っていたんですね。
「しとりは剣路君のお嫁さんになりたいの?」
「ん!やさしいからすき!」
「フフ、そうなのねえ」
「母ちゃんは?」
「お母さんもお父さんが大好きですよぉ」
浮気したら呪い殺しちゃう程に大好きです♪︎