私が怒ったことで自分の身を省みない行動を反省すると言い、何度も謝ってくる左之助さんを渋々と許してあげようとしたら、恵さんが左之助さんには注意として一時的に別居するように宣言した。
そして、私はドクトル・バタフライの研究所に居ます。しとりはお泊まりと思っているので楽しそうに金色の蝶と遊んでいます。
「(左之助さん、ご飯は大丈夫でしょうか)」
怒ってしまった手前、直ぐに許すわけにもいきませんし。こうしてお互いを想い合える時間を作ることが出来るのは良かったのかもしれませんね。
───とはいえ、です。
私の不在時に左之助さんが浮気する可能性は皆無ですが、左之助さんは最後まで「ドクトル・バタフライだって男だろうが!テメェ等、景を男に預けるつもりか!」とも怒っていましたね。
事実ではある。が、しかし、ドクトル・バタフライにとって私は年の離れた友人か娘のようだと御本人に言われていますから大したダメージも不安もない。
「ドクトル、この核鉄は黒ですか?白ですか?」
「シリアルナンバー『
「そうですけど。あまり無茶はダメですよ?」
私は別居という現状が辛くて寂しいです。
「ん!ばーちゃん、あった!」
「ばあちゃんは止めたまえよ、しとり君。私の事はドクトルかバタフライと呼びなさい」
「やっ!ばーちゃんなの!」
「糸色君、どうにか説得してくれ。このままではご母堂に申し訳ないのだが」
「子供特有のあだ名ですので大きくなれば普通に戻ると思いますし、なによりドクトルもあだ名で呼ばれるのは嬉しいでしょう?」
そう言って笑うと「君ねえ……私はホムンクルスだが実年齢は三十代のおじさんだぞ」と呆れたように言われ、クスクスと口許を袖で隠すような押さえて笑う。
ふと窓の端に見慣れたものが見え、窓の施錠を外しながら、そのままお腹を傷付けないようにゆっくりと身体を乗り出す。
「……左之助さん、期限は三日ですよ?」
「会いたいもんは会いたいんだよ」
「フフ、おんなじですねぇ…♪︎」
左之助さんも同じ気持ちだったことを嬉しく想いながら彼の手が頬に触れ、軽く短い接吻を交わして左之助さんは帰ってしまった。
とても名残惜しいです。
「コホン、そういうのは隠れてしなさい」
「えっ、あ、す、すみません!」
「ああ、いや、怒っていないが友人のそういうところは正直見るのは反応に困るのだよ」
それは、まあ、そうですね。