「賛ちゃんさんって、あの変態の何処がいいの?」
「……旭さん、考えて下さい。私は愛する人が喩え変態だったとしても愛します。武藤君に向ける執着心も欲しいと思うときはありますけど」
「コイバナですか?」
「景ちゃんさんの話は闇乃武でも何個か聞いたことあるから驚かないけど。やっぱり、この子の話は聞いてもよく分からないからさ」
久保田さんはキラキラした恋をしたいんだろうけど。私や賛さんにとって、恋は愛に繋がるものが一つだけですからね。浮気はしません。
まあ、移ろいやすい気質の子もいるでしょうが、それでも本当に好きだと思える人に出会ってしまったら全てを捧げても良いと思えてしまう。
私も賛さんもそういう気質の人間です。
「ねね、浮気とかされたら怒るの?」
にこやかに問う久保田さんに悪気はないことは分かるものの、縁側に腰掛けて将棋を打っていた左之助さんとパピヨンの身体が少しだけ跳ねた。
「私は怒ります。そして、殺して死にます」
「賛さんが言うように愛して貰えないなら生きている意味はありませんし。ひょっとしたら……左之助さん、顔色が悪いですよ?」
「オレは浮気は絶対にしないぞ!」
「左之助さん、どうしたんです」
「賛、お前は俺のものだ。浮気するなよ?」
「お坊っちゃまは何を言っているんですか」
ゆっくりと私と賛さんは久保田さんに視線を戻して「ほら、愛するって素敵でしょう♪︎」と微笑みながら伝えると「私の知ってる恋と愛と違う!!」と叫ばれました。
フフ、愛は人其々です。
しかし、NTRは許しません。
あれだけはダメです。
「ん!しとりもみんなすき!」
「しとりお婆様は本当に可愛いです」
「しとりが可愛いのは世界の真理ですよ?」
左之助さんの胡座の上に座っていたしとりの言葉に、みんなで和んでいると井上君と長谷川君が慌ただしく帰ってくるなり、左之助さんに「あの時のもじゃもじゃがいた!」と叫ぶ。
ついに闇乃武が来てしまいましたね。
「景、斎藤と永倉のオッサンに言っといてくれ」
「それは構いませんが、一人で戦うんですか?」
「いや、明日郎もいる」
「オレかよ!?……まあ、アイツには一回殴られてるし、今回でキッチリやり返してやる!ところで、阿爛と旭はどうする?」
「私はいやよ!絶対汚れるもん!」
「僕は着いていこうかな。明日郎だけだと危ないし、それに景さんに武器は貰っているからね!」
井上君の言葉に全員の視線が集まるので「ほら、米国で使っていた護身用の武器鞄です。ちょっとドクトルに改造して貰ったものを譲ったんです」と説明する。
流石に危ないものは入っていないですよ?