某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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左之助さん視点になります。


遺刀、無限刃 序

「テメェは飯屋に居やがった…!」

 

「おう。久しぶりだな、爆発頭」

 

「誰が爆発頭だってぇ!?」

 

怒り心頭のまま右手の鉄扇を振り下ろす爆発頭。確か旭のヤツは佐古とか呼んでいたが、オレがコイツの名前を呼ぶ必要はない。

 

むしろ呼びたくもない。

 

「死ねェッ!!」

 

「話も出来ねえのかよ。ったく」

 

またオレに向かって鉄扇を振り下ろす爆発頭の腕を掴み、足を引っ掛けて転ばす。戌亥のヤツより速いが、大雑把で技の動きが見えすぎる。

 

これが剣心を追い詰めた組織か?

 

そう考えながら爆発頭を明日郎と阿爛の方に蹴り飛ばし、棍棒やら鉤爪、旋棍(トンファー)、鎖分銅まで随分と多芸な組織だと感心する。

 

確かにこんだけ武器が違えば剣心でも対応するのも慣れるのも時間が掛かる。

 

「お前ら、ソイツ倒しとけよ」

 

「マジで親玉とやるのかよ!?」

 

「社長、流石に冗談ですよね?!」

 

「お前らなら出来る出来る」

 

「ふざけてんのかテメェッ!!!」

 

ケラケラと笑って阿爛と明日郎の二人の文句を無視していた刹那、鉄扇に仕込まれていた針を躱し、口許を隠した如何にもな奴らに拳を握り固める。

 

「日本最強が相手してやるよ」

 

そう煽れば簡単に乗ってきた爆発頭に裏拳を叩き込み、次々とオレを狙って数多の武器を振りかぶり、攻撃してきた奴らの顔面に拳を打ち込み、真っ当に刀を振るうヤツの太刀筋を避けて観察する。

 

剣心や姿に比べると弱すぎるな。

 

「く、くそおぉおっ!!」

 

「なんで当たらねえんだー!」

 

「───教えてやるよ。答えはオレが強いからだ」

 

見える場所にいた奴らは殴り倒したおかげで婆さんを残して誰も残っちゃいないが、流石に婆さんをぶん殴ったり蹴ったりするのは男としてダメだな。

 

景としとりに怒られる。

 

「おや、もう終わりかい?」

 

「生憎、婆さんを殴る趣味はねえよ。それにアンタは他の奴らと違って実力差は分かってんだろ」

 

「そうさね。……けど、あっちはどうする」

 

そう言って視線を阿爛と明日郎、爆発頭のほうに向けた婆さんの言いたいことは分かる。アイツらじゃ絶対に勝てないとか思っているんだろう。

 

「(アイツらは人間じゃなくて妖怪相手に暴れたり色々と面倒臭いことに巻き込んだからな。場数もそれなりに積んではいる)」

 

オレの考えが読めないのか。

 

婆さんは「佐古、手間取っている暇はない。早々にケリをつけなさい」と告げたものの、爆発頭のほうには聞こえていないのか、あるいは、邪魔されて聴こえていないかのどっちかだ。

 

少なくとも阿爛の頭と明日郎の力が合わさればあの程度のヤツには負けない。

 

 

 

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