某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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蝶は舞う 破

賛さんとパピヨンの二人は未来へ帰り、しとりは寂しそうにしながらも二瓶鉄造の猟師としての話を聴いて楽しそうに笑っている。

 

ただ、その、あの単語を何度も叫ぶのは止めてほしいです。一応、伝えているのですが二瓶鉄造の話の昂りで叫び声を上げてしまい、どうにも叫んでしまうようなので今は我慢です。

 

あとでまた左之助さんと一緒に彼に注意しないといけませんね。女の子に、そういう言葉を高らかに叫ぶのは良くないことです。

 

しかし、猟師の漫画もありですね。

 

「(……流石に混ざりすぎて大変な事態になりそうなので自粛していますが、続きを求める声も多くて悩ましい。安全な漫画、ほのぼのとしたものも描けますが……)」

 

この混沌渦巻く世界に混ざって無事な世界を描かなければ大変な事になる。そうならないようにドクトル・バタフライが頑張っているわけですけど。

 

「ぬはははっ。相楽、お前の娘は聞き上手だ」

 

「子供は純粋だからな。あと、いい加減にその勃起勃起叫ぶのはやめろよ。景は恥ずかしがってるし、しとりは意味も分からずに使ったらどうする気だ」

 

「お前の言いたいことは分かる!だが、しかしだ。お前も魂が勃起する瞬間を味わったことがあるだろう!!生死の狭間、一瞬の攻防に昂らず何が男だ!!」

 

そう言ってバンバンと左之助さんの背中を叩く二瓶鉄造の言葉に感じるものがあるのか。少し不満そうに顔をしかめながら、左之助さんはしとりの頬っぺたをモチモチと捏ね始める。

 

「んにっ、むっ、むぅ!!」

 

「んーっ、どうしたあ?」

 

「ぶにぶにきらい!」

 

しとりの言葉に左之助さんと二瓶鉄造は笑い、ぷくーっと頬っぺたを膨らませたしとりは彼の膝を降りるなり、私の方に歩いてきて抱き着いてくる。

 

「フフ、大丈夫ですよ。全く、左之助さんも二瓶さんもおふざけは度が過ぎます。しとり、お母さんと一緒に向こうの方でお絵描きをしましょうか?」

 

「ん!」

 

左之助さんは後ろの方で「悪い!しとり、ごめんな!」と叫んでいるものの、しとりはぷいっと顔を逸らして自分は怒っているんだとアピールをしている。

 

フフ、かわいいなあ……♪︎

 

寝室の方に移動した私は火鉢にヤスリで擦ったマッチ棒を落とし、ほんの少しだけ窓を開け、空気の通りを良くしながら半纏を着込み、しとりはドクトル・バタフライにプレゼントしてもらった大きなスケッチブックに黒炭に布を巻いた筆を走らせる。

 

「今日は何を描くのかなあ?」

 

「ん!母ちゃんかく!」

 

フンスと胸を張るしとりの頭を優しく撫でて上げ、ゆっくりと私のことを描いてくれる彼女の手の動きや真剣な顔を眺める。毎日、少しずつ成長する貴女を眺めるのは本当に楽しくて嬉しいことです。

 

このまま、健やかに育ってね。

 

 

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