某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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人形の君 破

楯敷ツカサ。

 

『仮面ライダーディケイド』の世界に転生した転生者で、その力は間違いなく門矢士と同等もしくは門矢士を上回っている可能性もあり、本人の話を聴けば「大ショッカー」と袂を別った「ノバショッカー」の首領に君臨している青年────。

 

彼の目的は『ラスボス』という立場を得て、門矢士と雌雄を決する戦いを挑み、勝つか負けるか分からない勝負を繰り広げる事とも言えるけど。

 

そして、楯敷ツカサは私の『物語を繋げる力』を狙っている上、私の患っている原因不明の病を与えた張本人だということも分かっている。

 

正直に言ってしまえば彼に勝つ手段は無い。

 

未来の世界を生きる子供達に楯敷ツカサに関する何かを、ヒントや手助けを残してあげたいとは思うものの、名案も妙案も思い付かない。

 

「言っちゃなんだが、無防備に座っているけど。オレに襲われるとか考えないのか?」

 

「襲うんですか?」

 

「いいや、襲わない。ラスボスは無闇に攻撃するより友好的な態度を示して、交渉決裂からマジバトルするし。そもそも変身できない女の子に手出ししないよ」

 

「……私、もう二十代ですよ?」

 

「知ってる。オレの『ラスボスになりたい』っていう『特典』は『前世の記憶の保持』と似ているんだ。ラスボスに有り得る能力は大抵使える」

 

とんでもない発言だ。

 

『ラスボスに有り得る能力』と言っているけれど。それは、その気になれば他の怪人の能力も使えて、他の怪物の力を取り込めるということだ。

 

「その強さは門矢士だけに?」

 

「いいや、オレが相手するのは御歴々だ。平成と昭和、果てには令和のライダーさえも倒す。そのつもりじゃなかったら大胆不敵にお前のところには来ない」

 

「その言い方だと、まるでこの地球を支配する事は確定している様に感じますね。糸色威という方を警戒していたのに何故ですか?」

 

「アイツは侍戦隊だ。オレのところに居るのは女の糸色だし、幹部に引き入れるのも悪くないとは思っているぞ。まあ、断るだろうけど」

 

そう言うと彼は溜め息を吐く。そうやっていると写真家を目指す普通の青年に見える。でも、他の転生者の誰よりも圧倒的な強さを持っている。

 

不破信二を仮面ライダーに改造すれば戦えるだろうけど。あの戦いに飢えた修羅が、そんな提案に乗るわけもなく未だに対抗する術は見つかっていない。

 

『もしもボックス』を使ったところで無意味だ。彼は世界を歩いて回れ、彼を消すために幾つも世界を破壊することになってしまうのだから。

 

 

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