新しく家族に加わったイマジンの名前はいまだに未定のままですが、ひとえも一生懸命に彼、あるいは彼女の名前を考えています。
「ぶーちゃん!」
「イヤだ」
「むぅ、なーちゃん!」
「ちゃん付け、やめない?」
「やっ!」
左之助さんにもイマジンは見えているため、なんとも不思議そうに、ひとえに名付けのネーミングセンスを直して貰おうと必死になっている怪人に困惑気味だ。
しとりは個魔の方に名付けようとしたけれど。すでに彼女も名前は持っているし、そちらの名前を変えるつもりはないと伝えている。
「ひとえは景に似てるな」
「フフ、そうですね」
「よく巻き込まれる」
「え?」
そう言うと左之助さんはひとえと話しているイマジンに近づき、当たり前のように背面を見るもチャックやファスナーを付いておらず、生身だと分かる。
彼らは本物ですよ。
しかし、本当にひとえは私と同じように巻き込まれやすい体質なのでしょうか?と思いながら、個魔の方に「しとりも名前付けたい」と話すしとりにも視線を向け、彼女達の傍に寄る。
「母者、助けてくれ」
「母様、しとりもやる!」
「二人とも喧嘩はダメですよ。しとりはお名前があるのに付けようとするのはダメです、個魔の方もハッキリと言わないとダメです」
「むぅ」
「そうだな。嬢ちゃん、私にも名前はあるんだ。こういうときは母者に何か出して貰えば良いさ」
唐突な責任転嫁ですねと驚きつつ、私に期待の視線を向けるしとりの事を抱っこしてあげ、お膝の上に乗せながら「そういうのは貴女が大人になるまで取っておきましょうね?」と教えてあげる。
まあ、よく分かっていないようですけど。
いずれ分かるようになります。
そう思っていたその時、物凄い音が聴こえてきた。
……どうやらイマジンが左之助さんを怒らせるような事を言ってしまったらしく、鉄拳制裁を受けたみたいです。普通なら怪人を殴ってもダメージを与えることは出来ないと思うんですけど。
流石は私の左之助さんですね。
「イデェッ!?あ、あたまが割れる!」
「おー!」
「ったく。ふざけたこと言うんじゃねえよ」
「とーしゃま、すごいね!」
そう言って興奮するひとえと一緒になって興奮気味に頷くしとりの姉妹に私も同意する。生身のまま怪人と戦えるのは流石です。
それにしても、左之助さんを怒らせるような事ってあのイマジンは何を言ったのだろうか?と考えてしまう。あとで左之助さんに聞こうかな。
でも、また私のせいだったら困りますし。
どうしましょうか。