某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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忍び親善試合 序

特撮でお馴染みの採石場に用意して貰ったお座敷の上に座り、私達は多彩な忍び装束を纏った流派の方々を見下ろす形だ。

 

忍風館と迅雷塾の両館長、伊賀崎流の当主代行、戸隠流正統後継者の方も場所は違えどお座敷に座り、親善試合の対戦を観戦している。

 

「孫娘が二人も、天国か?」

 

「貴方、お静かに」

 

「イテテッ、太股つねらないでっ」

 

お父様とお母様のやり取りに苦笑を向けつつ、私は『超忍者隊イナズマ』の強化服をまだ纏わず、各々の得意とする武具を持つ御庭番衆の三人を見下ろす。

 

式尉、般若、そして四乃森蒼紫の三人だ。柏崎さんと操さんも居るけれど。二人は真剣な表情を浮かべ、私達と一緒に観戦用のお座敷に座っています。

 

「忍風館、第五百期生。空忍、水忍、陸忍」

 

「迅雷塾、第五百期生。角忍、牙忍、羽忍(・・)

 

「「御前に参上致しました」」

 

そう告げる頭巾を被った六人を見つめる。

 

やっぱり、そういうことですね。

 

迅雷塾の歴史というより『忍風戦隊ハリケンジャー』に生まれる転生者は迅雷塾の生徒になることが確定してしまっています。

 

本来の『忍風戦隊』に「羽忍」は登場することはありません。そして、金色に似た忍び装束から推測すると彼女の変身するのは『テントライジャー』でしょうね。

 

しれっと非公認が公認化してます。

 

「此度の親善試合は御方々の為でもある。皆、悔いなく己の磨き上げし、忍法忍術を駆使して善き試合を心掛けることを願う」

 

「信濃国を治める糸色家の当主ご夫妻、御息女と若殿、御孫様も御観覧している。呉々も粗相無く己が研鑽した武威を御見せするのだぞ」

 

両流派館長の言葉を聞き終えた瞬間、忍風館、迅雷塾、御庭番衆の三竦みの戦いは始まる。しとりとひとえはワクワクしながら採石場を見つめ、左之助さんは「もう若殿って年齢じゃねえんだよな」と呟く。

 

まだまだお若いですよ、左之助さん♪︎

 

そう思いながら左之助さんと一緒に動き出しそうなしとりとひとえの事を優しく押さえる。

 

「先ずは忍風館より陸忍、迅雷塾より牙忍、御庭番衆より一人参られよ」

 

その言葉に従って三人が現れる。

 

御庭番衆の一番手は般若のようですね。私の渡した変身アイテムを無事に使えると良いんですが、やっぱり不安に思ってしまう。

 

「景、君の友人は強いのかい?」

 

「一度、夫に勝っています」

 

ハッキリと告げた次の瞬間、般若を見る視線が強くなった。まあ、当然ですよね。左之助さんは自覚していないけど、世界最強の一角と言える人だ。

 

そんな人に一度勝っている。

 

戦国も幕末も知らない素人ではなく、彼もまた最強足り得る忍びなのです。

 

 

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