忍者の試合を見に行けなかったソウタロスは少し不満げに縁側に寝そべって、ドンと親分のモフモフとした毛並みを堪能しながら不貞腐れています。
私も連れていけるなら連れていきますけど。流石にイマジンの彼を連れていくと大変な事になりますから、主に新しく面白いものが大好きなお父様に、彼は徹底的に観察されてしまうかも知れない。
そうなったらソウタロスも大変です。
しかし、ソウタロスの契約者はひとえですし。私の言うことを素直に聴いてくれるのかも怪しいわけで、本当に最近悩んでばかりかもしれないわね。
「糸色、用なら聞くぞ」
「用事では無いんですけど。何か食べたいものはありますか?貴方が家に来てそろそろ一ヶ月が経ちますからお祝いをしたいので」
「うおえっ!?お、オレのお祝いかよ!?」
「え、えぇ、そうですけど」
「そ、そうか、オレのお祝い……」
照れ臭そうに笑う。……わらう?うん、笑っているように感じますから笑っているのでしょう。そう思いながら手帳を開き、ソウタロスの近くに腰掛ける。
左之助さんに近い背丈だから、あまり新鮮味は感じませんけど。こうして見ると、やっぱり犬のような顔付きですね。ワンちゃんです♪︎
「そーちゃん、かーしゃま、いっしょいる」
「オレのお祝いだぜ!」
「おいわい!ひーもする!おめえと!」
パチパチと拍手するひとえに「おうおう。もっと祝ってくれよ、オレの大事な契約者さま!」と言いながら、彼女の事を胡座を掻くお膝の上に座らせた。
くっ、流石は未来人ですね!
こうも簡単にひとえの事をお膝の上に乗せて優しく座らせてあげるなんて貴方が優しいイマジンじゃなかったら、左之助さんが追い出していましたね!
「そうたろう、焼き飯食うか?」
「明神君?」
「弥彦も来たか!聞いて驚け、今日はオレのお祝いがあるんだ!!」
「へえ、そりゃあ良かったじゃねえか」
「まあな!」
そう言って楽しそうに会話を繰り広げる二人。私の知らない間に交友関係を築いていたことに驚きつつ、一人ぼっちじゃなかったんだと安心してしまう。
しかし、いつの間に仲良く?
「ひーもおいわいした!」
「おう。骨身に沁みたぜ」
「……骨有るのか、その身体」
「あ、あるに決まってるだろ……糸色!」
突然話し掛けられてビックリしながらも彼の言いたいことは何となく理解する。でも、イマジンは砂なので骨身があるかと言われたら謎ですね。
砂岩。その可能性も捨てきれない。
しかし、それだと納得してくれないですよね。