私の身体というより存在は何なのだろうか。
まず、私に与えられた『物語を繋げる力』はこの世界の根底を築くドクトル・バタフライの『特典』と呼応し、世界を拡げる。私の望んだ『前世の記憶の保持』は謂わば地球と直接繋がっているモノ。そして、イマジンの支配を拒絶し、時間の改変や消滅を受けない『特異点』としての在り方────。
その全てに不信感を抱いてしまう。
まるで起こり得る事象に関わる様に仕向けている。そんな気さえしてしまう程に私は巻き込まれやすく、あからさまに警戒される。
まあ、怪しい雰囲気なのは不満ですけど。
『火』のモヂカラもそうです。偶然、幻想虎徹の向かう転生先なのに私の子供も登場する。この世界の終わりまで続いていく可能性も有り得る。
他に何か身体に起こっているのだろうか?と自分の手を見つめていると「糸色、何してんだ?」なんていう声が聴こえてきて、そちらを見上げるとソウタロスが襖を開けていた。
「……寝室に入るときは声を掛けて下さいね?」
「お、おう、わるい」
「許します。それで用事は何ですか?」
「アンタにベルトを着けて欲しくてよ」
私に死ねと?
古びたベルトを差し出すソウタロスとデンオウベルトを交互に見比べつつ、そういうのは左之助さんか緋村剣心に頼むべきでは?と困惑を抱く。
「なんで、私を?」
「アンタ、特異点じゃねえかよ。変身するのは特異点か特異点と契約したイマジンだけだ。少なくとも、オレはひとえと『ずっと友達だ』って契約しちまった」
「フフ、そうでしたね。……でも私の身体はひ弱ですから変身できませんよ?」
「……なんとかなるだろ」
ズンズンと近付いてきたソウタロスに驚き、正座したまま後退りする私に手を伸ばすソウタロスの頭がガッシリと掴まれ、笑顔の左之助さんがいた。
「………………助けてくれ、糸色」
「えっ、無理です」
「しとり、ひとえ、母ちゃんと遊んでろ」
「「ん!あそぶー!」」
「わっ、い、いきなりですね!?」
私に飛びつきてきたしとりとひとえの二人を支えきれず、畳に背中から倒れる最中に見えたのは鬼のように怒っている左之助さんでした。
フフ、怖いです……。
「母様、遊ぼう!」
「ひーもあそぶ!」
「あらぁ……」
ぐいぐいと左右に引かれ、驚きと戸惑いを感じながらも嬉しさに包まれる。やっぱり私の娘達は可愛いです、ソーキュートです。
「何をしましょうか」
「ん!ひーはなにしたいの?」
「えとね、えとね、おてだま」
「じゃあ、四人でお手玉しましょうか」
そう言って私は遠くから聞こえるソウタロスの声を無視して、しとりとひとえと個魔の方と一緒に楽しくお手玉をしていた。