某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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火の殿様 急

「らあっ!」

 

「なんの!」

 

ガン、ゴンッ…!と家を飛び出して、河辺に移動した二人は火花を散らす鍔迫り合いを眺める観客がいつの間にか増えていて、左之助さんと志葉誠輔の二人を肴に宴会を始める方々もいます。

 

緋村剣心や薫さんも騒動を聞き付けて来てくれたものの、あれを見ながら「どちらも関係者なんですよ」とは言えず、さっきまでお昼寝をしていたひとえと、胴着姿のしとりと一緒に二人の戦いを見詰める。

 

「糸色殿、あの御仁は一体?」

 

「志葉家当主、志葉誠輔様です。なんと言えば良いのかは分かりませんが、政府公認の現存する殿様なので刀の所持を認められている人です」

 

「なんと」

 

緋村剣心が驚いている間も盛り上がり続ける観客の声援は凄く彼らの圧倒的な強さに惹かれ、大喝采の声を上げて叫んでいる。

 

刹那、二つの武器がお互いの手の内から弾けると同時に二人は殴打を繰り出して、ほぼ同時に退き、大鉾と打刀が地面に突き刺さる。

 

「相楽、お前は良い男だ。使うぞ」

 

志葉誠輔が取り出したのはショドウフォン。それも赤く染色した原作の『侍戦隊シンケンジャー』に酷似し、みんなが見ているのに志葉誠輔は『火』を描く。

 

「一筆奏上!」

 

その掛け声と共に志葉誠輔はモヂカラを纏い、シンケンレッドに変身する。ここ数年ほど目撃情報の増えていた赤色の侍が現れたことに野次馬のボルテージは最高潮に達し、左之助さんは笑みを深める。

 

「薫殿、頭が痛いのでござるが」

 

「剣心、分かるわ」

 

深く溜め息を吐いた二人は「どうせ、また景さん関連の事なんでしょう?」と良い、私は首を横に振って否定するも信じては貰えなかった。

 

しかし、左之助さんが動かないのも変ですね。

 

「左之?」

 

「景さん、左之助怪我してたりとかは?」

 

「いえ、特に怪我や病気はしていません」

 

なんだか嫌な予感がしてきました。

 

「景!コイツ、使うぞ!!」

 

そう言って叫ぶ左之助さんの右手には銀色の何も色のついていない『超絶勝負チェンジャー』が握られ、左手首に装着すると同時に風車が回る。

 

吹き荒れる風が、蛮竜の妖気を巻き込み、青白い雷撃を纏って変化をもたらす。鈍い銀色の甲冑を纏った左之助さんが其処に佇んでいた。

 

「行こうぜ、蛮竜…!」

 

蛮竜に宿っていた意志の一部が乗り移ったと考えるべきなのでしょうが、こういうパターンは想定外過ぎて頭が痛くなってきました。

 

「とーしゃま、かっくぃ!」

 

「ん!かっこいい!!」

 

否定はしません。かっこいいです。

 

しかし、左之助さんの力が露呈してしまった。

 

みんなが左之助さんを奪いに……!!

 

 

 

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