「こうして話すのは久しぶりか?」
「いやあ、そうでござるか?」
お団子屋さんに立ち寄って会話に花を咲かせる左之助さんと緋村剣心の二人とは離れたお座敷に座って、お野菜を間違えずに買ってこれたしとりとひとえ、個魔の方にもお団子をご馳走してあげます。
ソウタロスの分はお土産で買っていきましょう。
「かーしゃま、おいひぃ」
「ん!おいしい!」
「フフ、ゆっくり食べるんですよ」
そう言って口許にみたらし団子のタレを付けているひとえの顔を優しくハンカチーフで拭きつつ、私は三色団子を選んで一緒に食べる。
やっぱりお餅は美味しいですね。
もう少し小さいと食べやすいんですけど、この時代のお団子はお茶菓子というより昼食扱いでしたから、こういう大きなサイズなのも理解している。
それにしても、もう左之助さんは緋村剣心より強いと思うんですけど。どうして、まだ決着を付けようとしていないのでしょうか?
「左之、今のお主なら拙者を倒せるでござろう。何故、以前のように喧嘩を討ってこない?」
「蛮竜は景からの贈り物だ。この鎧も本来は姿の野郎に渡る物を預かっているだけだ。オレはオレのまま緋村剣心をブッ倒してえんだ」
「人斬り抜刀斎ではなく、拙者をでござるか」
「おう。今度こそブッ倒してやるよ、親友」
「負けるつもりはござらぬよ、親友」
男の友情なのでしょうが、何だか無性に寂しく感じます。喧嘩するほど仲が良いとは言いますが、いずれ二人は決着を付けるつもりなのは分かったけど。
私が薫さんや恵さんと仲良くしていたら不満そうにするのに、左之助さんだけずるいです。まあ、独占欲というものは簡単には収まりませんからね。
「母者、おしるこ売ってるぞ」
「……おしるこですか」
「ん!ん!」
「食べ終わってから喋りましょうね?しとりもひとえもおしるこが食べたいの?」
そう二人に聞けばコクコクとしとりとひとえの二人は頷き、三人分のおしるこを頼み、私は自分の三色団子をモチモチと静かに食べています。
個魔の方もおしるこが飲めて嬉しそうです。
やっぱり、女の子は甘いものが大好きですね。
サトウキビ畑を作るのもありですが、そちらを作るときは海外に作った方が良さそうですね。……しかし、みんな沢山食べますね。
私はもうお腹一杯ですよ。
「かーしゃま、あーん」
「ひとえが食べて良いんですよぉ?」
おしるこのお餅を私に差し出すひとえに、そう伝えても静かにお餅を差し出すひとえの頑なさはやっぱり左之助さんにそっくりですね。