お布団を洗って天日干ししていると明治時代では見慣れない格好をした集団が塀を乗り越えようとしているのが見えてしまった。
そして、その彼らと視線が合う。暫しの沈黙と一緒に彼らは塀の向こう側に消えて、何事もなかったかのように玄関の門を叩く。
とても怖いので無視をします。我が家は『防』のモヂカラをしっかりと満遍なく張り巡らせ、危険な相手の侵入は完全に防いでいる。
なので彼らは家に入ることは出来ず、ドンドンと門を力任せに叩き、「ごめん下さい」や「すみません」という言葉を繰り返している。
「……景、誰か来たのか?」
「塀を乗り越えようとしていた人達なので悪い人です。そもそも人様の家に無断で侵入するのは、とっても悪いことなのです」
「まあ、そうだな」
「それに今回は左之助さんが目当てだと思いますよ?彼ら、私には興味を向ける視線ではなかったですし。おそらく目的は左之助さんの使った道具かと」
「要するに喧嘩に勝てる武器が欲しいのか?」
「そういうことになります」
左之助さんの喧嘩のスタイルは、あくまで徒手空拳をメインとしている反面、即座に対武具に対応できる我流の大鉾術、一撃必倒の二重の極みを使い分ける。
『超絶勝負チェンジャー』の甲冑も蛮竜の妖気を吸い上げ、纏うことで戦隊の戦士や怪人と渡り合える防具です。おいそれと使えるものはない。
「あ、ようやく出れた」
「ん?」
「へ?」
地面を掘り進んできた男の人に私達は困惑し、私は左之助さんの後ろに隠れる。なんで、こういう変なところで努力する人が多いんでしょうか?
「いや、ご無礼申し訳ない」
「そう思うなら穴堀りはやめろ」
「この穴、塞いで下さいね?」
「分かっているさ。それに、良いものも見れた」
そう言って口許を緩める男の人の目が揺らぐ。私の『特典』である『前世の記憶の保持』が無理に過剰稼働したとき、何度か見た記憶がある。
あれは間違いなく『未来予測の目』だ。
「左之助さん、多分この子は」
「分かってる。何と無くだが」
「「
お互いに同じ言葉を発した瞬間、私達の目の前で地面に潜り込んでいた男の人……よく見れば高校生ぐらいの男の子が立ち上がる。
「───改めて、
ばくしん?驀進?……いえ、爆心ですね。
「鎧っていうとコイツか」
「はい。少々面倒な
成る程、この子も『物語』が見えるのですね。