某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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訪問者 急

左之助さんの『超絶勝負チェンジャー』を譲り受けた境君は早々に帰ってしまったけれど。あんな風に強い子も生まれてくるんですね。

 

そう考えると嬉しくもあります。

 

しかし、あれほど強い境君でも防具を求める相手とは誰でしょうか?と首を傾げながら「おばちゃ、ちがう」とまだ可愛らしく頬を膨らませて怒っているひとえを優しく抱き締めてあげる。

 

「ひー、おばちゃない」

 

「フフ、そうですねえ」

 

それを言ったら私はまだ高祖母という年齢ではないですし、まだ二十代に成り立てなんですよね。それでも何度も高祖母様なんて呼ばれています。

 

いえ、悪くはないんですけど。

 

どうしても「まだ若いんだけどなあ」と思ってしまうのは事実ですね。どうしても変えることは出来ないですし、呼び方を否定するのは可哀想です。

 

「しとりも何か言ってあげて」

 

「ん?ん!ひーちゃん、いいこだよぉ!」

 

「……ほんとぉ?」

 

「ん!お姉ちゃんはウソ言わない!」

 

「んへへぇ」

 

しとりに褒めて貰えて嬉しそうに笑うひとえの頭を優しく撫でてあげ、しとりの事を抱き寄せて、よしよしと頭を優しく撫でてあげる。

 

二人とも良い子ですよ、お母さんの自慢です。

 

「オレは褒めてくれねえのか?」

 

「かーしゃまとっちゃだめ」

 

「いや、景はオレの女房だぞ?」

 

「ひーのかーしゃま!」

 

フンスと胸を張って左之助さんに話すひとえの可愛い姿にクスクスと笑いながら、彼女の事をお膝の上に乗せて、しとりもお膝の上に乗せる。

 

ちょっと重たいですが、これは善き重さです。

 

「左之助さん、子供と張り合っちゃダメですよ」

 

「景は優しすぎるけどな」

 

「叱るのは、やっぱり苦手なんですよ」

 

何度かやってみたものの、小さな子供を叱るのは胸が苦しくなってしまう。私は誰かに怒ったり叱ったりする才能は皆無なんでしょうか?

 

まあ、あったら大変ですけど。

 

「しかし、どうしたもんかね」

 

「何がですか?」

 

「いやな。志葉の野郎がシンケンジャーとかいうのの六人目に来いって言ってただろ?」

 

「言っていましたね」

 

「催促状が届いてた」

 

……お断りしたのに来るという事は左之助さんの強さにやっぱり惹かれている。まあ、確かに日本で左之助さんに勝てるのは不破信二か陸奥出海ぐらいですね。

 

比古清十郎もいるけど。

 

あの人は誰かに戦いを挑んだりする感じではないですから、違うかも知れないけど。兎に角、そういう面倒事に関わろうとするタイプではない。

 

それこそ敵意を向ける相手も無視しそうです。

 

「また、考え込んでるな」

 

 

 

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