ドクトル・バタフライにお願いして、しとりとひとえのプレゼントを作って貰いました。やっぱり身を守る道具ということで二人の力を十全に使える道具をお願いしたはずなんですけど。
どうして、貴方はこうも大変な物を作るんです。
「巫女と言えばこれだろう」
「確かに私個人はサンピタラカムイ様の巫女は拝命しましたけど。別にしとりとひとえは巫女に成るという意思表示はしていないですよ?」
四季に纏わる式神をパートナーとして戦っていく『陰陽大戦記』に登場する主人公達の使っている重要なキーアイテムであり、かなり使いやすいものだとは思います。
しかし、すでにしとりは撃盤という妖怪の事を召喚するアイテムを持っている。少し性能が被っていますし、危ないアイテムでもあります。
おいそれとプレゼントすることは出来ません。
「ふむ、此方はどうだね?」
「却下です。というよりアニメに詳しくなかったのに、どうして色々と知っているんですか」
「ススハム君と信二君に聞いた」
全くあの二人は何を考えているんですか。
「他には何を作ったんですか」
「君に注意を受けていた物は作っていないが、これは護身用に作った魔法の杖だ」
「……マージフォン」
「これもあるが、どうだろう?」
そう言って差し出されたアイテムは反物。綺麗で肌触りも良いソレに驚きつつ、目を向けたその時だった。強烈な痛みに襲われ、両目を押さえる。
「痛ッ、ひぐっ、うぅ…!」
「す、すまない、大丈夫かね!?」
「それ、まさか『虹の反物』ですか?」
「な、名前は分からないが呉服屋に置いてあったものだから購入したのだが危ないものなのか?」
「着た者の望むがままに姿を変えるプレシャスです。なんでそんなものがあるのかは知りませんが、少なくとも子供に与えるには危険……いえ、切れば?」
もう少し大きさを整えてリボンや帯にしてあげれば使い道は沢山ある。ただ、お願いを叶える性質上、無意識にお願いしてしまうかもしれない。
目を瞑ったまま虹の反物に触る。しかし、私が願っても変わることは無かった。まあ、当然ですね。私の願い事は叶っていますから。
「此方を貰いますね」
「だが、君を傷付けてしまったものだぞ?」
「アレは目を凝らしたせいですから、ドクトルは何も悪くありません」
それに、アレを使えるように加工しておけばしとりとひとえの今後の人生は如何なる苦難も乗り越えることは出来る筈です。
そのためならお母さんは頑張れます。