某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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外道退治 急

緋村剣心と明神君と一緒にお酒を飲みに行く左之助さんを見送り、私は大切で大事なしとりとひとえの寝顔を一度だけ覗き、書斎の座椅子に腰掛けながら、ショドウフォンを構えて白色の秘伝ディスクを見つめる。

 

大猩々(ゴリラ)のディスクは返却して貰い、その戦闘データと折神の性能を調べた物を移していく。ただ、予想していたように大猩々ディスクは猿折神の数倍のスペックを誇り、獅子折神同様にロボットの中枢を担える。

 

『百獣戦隊ガオレンジャー』に登場するガオゴリラ然り、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』に登場するゲキゴリラ然り、スーパー戦隊シリーズに於ける「ゴリラのロボット」といえば強化形態だ。

 

「谷さんの『木』のモヂカラを受けて強さを増しているし、五人其々を補助する折神の製造を視野に入れるとして、やはり問題は獅子折神ですね」

 

獅子。

 

ライオンの姿と力を持つ折神、その性能は牛折神を除けば最上位の存在です。志葉誠輔と同じく『火』のモヂカラを持つ私だから分かりますけど。

 

生半可な覚悟では扱えない折神です。

 

偏に志葉誠輔の強さによって従えているのか、あるいは志葉家に仕える事を折神自身が選び、そのまま戦いに興じているという可能性もあり得ますね。

 

「母者、また新しい折神作ってるのか?」

 

「いえ、これは試作型のディスクから別のディスクにダウンロードしている最中です」

 

そう言って私は既に五千を越えている文字の羅列を個魔の方に見せてあげると「よく読み取れるわね」と頬を引き釣らせていました。

 

そこまで変なものでしょうか?

 

確かに、早書きはしていますけど。

 

「……ところで、これなんて読むの?」

 

「猛る狒々と書いて、猛狒(ゴリラ)です」

 

大猩々の力を制御するために名前を変更し、一定の条件を満たすことで秘伝ディスクに仕掛けているプロテクトを解除できるように設定する。

 

使い手の負傷を減らすには強い装備を与えるより慣れた物の力を少しずつ高める方が安全ですし、池波君の龍折神や志葉誠輔の獅子折神、花織家の猿折神、白石家の亀折神、谷さんの熊折神など五種類の強さも異なる。

 

ゴリラの強さを引き出すには『木』のモヂカラの他にも『土』のモヂカラを持つ花織家の猿ディスクをお借りしたいところですが、ゴリラのときもそうですけど。

 

谷さんから伝えて貰えるのでしょうか?

 

「猿って土の属性なのね」

 

「猿はそうでしょうが、ゴリラに適しているのは『木』の属性でしょうね。森の賢者と呼ばれ、木々と近しい生活を送っていますし」

 

それに、志葉誠輔と池波君の二人を除外すると一番硬くて強いのは谷さんなんですよね。あの人、般若と互角に渡り合っていましたから。

 

 

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