気功法。
「らんま1/2」の作中では中国拳法に於ける精神と肉体のエネルギーを利用して放つ気力の塊を撃つ技法の総称です。『強気』と『弱気』の様に精神状態の安定性を重視し、いつも自信を持っていれば強力な気功を使える。
「自信に満ちていれば『猛虎高飛車』という強気な技を使えます。しとりの場合は竹刀に纏っている状態なので気功剣というものになります」
「ん!しとり、すごい!」
「えぇ、しとりはとても凄いんですよぉ♪︎」
よしよしと彼女の頭を優しく撫でてあげながら、私の説明に左之助さんは立ち上がってイメージを固め始める。蛮竜を使えば簡単に出来るのに生身でですか?
いえ、左之助さんなら出来ますね。
イメージするのは、体内のエネルギーを手のひらに集める自分自身の姿です。『やる気』があれば気功法は大体成功する。
「うおりゃあーーっ!!!」
しかし、何も出ませんでした。
出ててはいるけど、前に進んでいない。
「これは、気が進まないでござるな!」
「何か悩みであるの?左之助」
「嗚呼、実は景にまた言い寄ろうとするヤツがいるんで対処に困ってるんだよ」
何を言っているんですか。私みたいな人妻に話し掛けたりするのは商売目的ですよ。それに、私がずっと好きなのは左之助さんだけです。
そう自問自答を繰り返して答えを得る。
……それにしても、私はいつ言い寄られていたのでしょうか?と首を傾げながら両手を近付けて気功法を試そうとするひとえの事を見つめる。
ひとえは小さいから気力一杯ですからね。
下手したら自分より大きな力を放てるかも知れませんね。そう楽観的に考えていたそのとき、ひとえの手と手の間に気力が満ちていく。
「んーーーっ!!!」
「(おっきな花火だなあ…)」
カッ!と両手が光り、ビームを撃った。
かめはめ波か波動拳か。
この場合はどちらのように表現したほうが良いのかしら?と思いながら私は気功弾の風圧で吹き飛ばされるひとえを抱き締め、左之助さんの腕の中に収まる。
しとりは剣路君に抱き締めてもらっていますね。
「おろぉ……」
「剣心、間近で見てたから目を回してるわね」
「ひーちゃん、すごかった!」
「んへへぇ…」
しとりに褒めてもらえて嬉しそうに笑うひとえの事を褒めてあげたいけど。ビームが出てしまったせいで、壁が一部粉々に砕けてしまっています。
「悪いな。嬢ちゃん、あとで直す」
「別にそれは良いんだけど。ひとえちゃんで、この破壊力なら左之助がやったら国が滅びるんじゃないかしら?最低でも東京壊滅とか」
いえいえ、さすがにそれは……。