某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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通りすがりのマゼンタ 破

「チッ。やはり送り込まれていたか!」

 

「我々の邪魔はさせんぞ、ディケイド!」

 

そう言うとカメレオンの怪人は素早く舌を伸ばして門矢君を屋敷の外に投げ飛ばし、その後を追い掛けるように塀を飛び越える。

 

カメレオンの怪人といえば『仮面ライダー』に登場するブラック将軍の怪人態「ヒルカメレオン」や「カメレオン男」を思い出しますけど。

 

あの怪人はどちらかと言えば『仮面ライダーZX』に登場していた「カメレオロイド」に近しく、擬態能力や舌を使った攻撃は爬虫類タイプの怪人にとってポピュラーとも言える手段だった。

 

「全く士も不用心だ。ようやくまともに話せるタイミングだが、士を倒すのは僕だからね。糸色景、君のお宝は後回しにさせてもらうよ」

 

そう言うと黒色の基調にコバルトブルーを取り込んだ大型の拳銃型変身アイテム「ディエンドライバー」を取り出して、海東大樹は門矢君と怪人を追い掛ける。

 

「……ひとえ、気になるんですか?」

 

「んとね、とかげしゃん、みたい!」

 

「ん!しとりも見たい!」

 

いきなり成人男性を引っ張り上げて連れ去ったカメレオンの怪人にワクワクとした眼差しを向ける愛娘達の怖い物知らずな性格はきっと左之助さん譲りですね。

 

「母様も行こう!」

 

「かーしゃま、いこ?」

 

「え、あ、待って、お母さん遅いから…!」

 

草履を履いて駆け出す二人を追いかけるものの、子供の……それも左之助さん並みに運動神経の良い二人の走りには追い付けず、木々の間を抜けて、ドクドクと異常な早鐘を打つ心臓を押さえながら二人を追う。

 

「っ、はあ、はあ…」

 

「ん!ひーちゃんあぶないからここね?」

 

「あい!」

 

ようやく二人に追い付く頃にはしとりとひとえは門矢君達の戦いを観戦していた。───仮面ライダーディケイド、それに仮面ライダーディエンドまでいる。

 

「かっくぃ!」

 

「ひーちゃん、すきなの?」

 

「あい!」

 

この雑食的に色々なものに興味を示して、観察する癖は私のものですけど。まさか、ひとえにも遺伝してしまっているとはビックリです。

 

「わあ、現実で見るとすごいですね」

 

テレビだと緩やかでも素早く見えていた戦いが、現実だと肉眼で捉えるのがやっとな高速の戦いであり、強化服を纏っているディケイドとディエンドだからこそ怪人と互角以上に渡り合えている。

 

「(……あれ?あの旅行服の人って)」

 

やっぱり、鳴滝さんですね。

 

二年前にお会いして以来ですが、まだ門矢君の事を敵視している様子です。おそらく楯敷君とも彼は協力しているはずです。

 

 

 

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