某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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来る、無敗の子 急

しかし、門矢君と海東大樹は帰ったと思っていたのにまだ糸色家に居るのですね。いえ、もっと言うなら光写真館なんていうものは信州市には存在していません。 

 

おそらく彼らの拠点は東京か京都、あるいは別の場所に転移しているのでしょうけど。この世界は『仮面ライダー』ではなく『スーパー戦隊』に準ずる世界線であり、地球の融合は起こり得ない。

 

謂わば彼らの唯一休息できる世界でもあります。

 

「士君、此方は本当に明治時代なんですか?」

 

「そう言っているだろう。全く糸色景の居る時代なんて明治以外に在るわけがない。少なくとも爺さんとこに居座っている自称・悪の組織の科学者も会いたくて興味を示していたのは事実だが」

 

「ムッ。私の友達の悪口は許しませんよ!光家秘伝笑いのツボ!!」

 

「やめっタハハハハッ!!ほんっとにアハハハ話をっハハッ!?聞けよハハハハハッ!!」

 

素早く首筋を親指で押し込んだ瞬間、門矢君は首筋を押さえながらクールな雰囲気を崩し、大笑いを始めてしまう。その姿にキョトンとする左之助さんの首筋に親指を当てるしとりとひとえに苦笑を浮かべる。

 

苦しそうに笑い続ける門矢君。その笑いのツボを極めれば如何なる敵も笑い倒すことは出来ると思うのですが、どうなのでしょうか?

 

「クッ、ククッ……ふう、話は最後まで聞け」

 

「士君がそれを言うんですか?」

 

「オレだからな」

 

何とも微笑ましいやり取りです。

 

……左之助さん、私の首は押しても意味ないです。

 

「夏海、この眼鏡の女が糸色景だ。お前と同じ高校に通っていたっていうあの自称・悪の組織の科学者を気取っているヤツのご先祖様だ」

 

「え?」

 

「えと、まだ会っていないので分からないですけど。その子のお婆ちゃんかも知れない相楽景です。糸色ではなく、結婚しているので相楽ですよ?」

 

私を勧誘したり誘拐しようとする人は私の事を知っている筈なのに、みんな相楽ではなく糸色と呼ぶ。私は左之助さんの妻で、しとりとひとえの母親です。

 

本当に酷いですよね。

 

「確かに目元と顔がそっくりです」

 

「(やっぱり、私の子供って並行世界の先にも居るんですね。ひょっとして、ドクトルがたまに虚空を見つめて楽しそうに笑っていたのはお互いの『統一された世界』を観測しているから?)」

 

そう考えると楯敷君の事を直ぐに調べることが出来るのは納得できますし、妖怪やホムンクルス、自動人形(オートマータ)、フランケンシュタインに関しても見つけることが出来る理由も分かる。

 

 

 

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