半日も掛からず東京に帰ってきた私と左之助さんはドクトル・バタフライに連れられて、妙さんの経営する「赤べこ」の横に出来た写真館を見上げ、あまりにも不可思議な光景に困惑してしまった。
門矢君もいるので可能性としては想定していたけど。まさか本当に光写真館まで来ているなんて本当にどういう原理なんでしょうか?
「失礼。遅くなったかな?」
「いいや、Good Timingだよ」
「先生!先生もいるのねっ!!」
「ひゃあっ!?だ、だれ?」
白いスーツを纏ったドクトル・バタフライと識別化するため、敢えて真っ黒なスーツを身に付けているドクトル・バタフライの様に見える男性の横を抜け、一度も会ったことの無い女性が飛び付こうとしてきた。
が、私に抱き付く寸前に左之助さんが彼女の頭を押さえつけ、申し訳なさそうに笑う青年に彼女を差し出し、突然の抱擁は受けなかった。
「えと、この人達は?」
「今回の助っ人だよ。左之助君、あまり警戒しなくても問題はない。彼女は……まあ、向こうの私が何とかしてくれるはずさ」
そう言うと2Pキャラみたいな黒いドクトル・バタフライは私の事を見つめる。奇妙なモノを見る目に何だか怖くなり、左之助さんの後ろに隠れる。
「ふむ、本人の様だね」
「疑っていたんですか?」
ちょっと悲しくなりながら光写真館のソファに案内され、爽やかなお兄さん───小野寺ユウスケ君が「コーヒーで大丈夫だよな?」と聴いてきたので、コクリと彼の質問に頷く。
その度に鼻息を荒くして、私を見つめる彼女の視線が怖くて左之助さんの腕にしがみつき、一緒に座って貰うことになりました。
私の記憶に存在していない人達です。
そう不安に思っていたその時、ドカァンッ!と激しい爆発音と共にキッチンルームの冷蔵庫が爆風で開き、「ゴホッ!ゴホッ!」と咳き込んでいる女の子が冷蔵庫から這い出てきた。
「いや、ははは、お、お恥ずかしいところをお見せした。ん?そこに居るのは、まさか糸色景か!いやはや、お会いするのは初めてになるけど。貴女の事は調べているよ!ああ、私の名前は
ブンブンと私の手を握って笑う糸色交……さんの大きな声に左之助さんもビックリして困惑し、他の人達も苦笑いを浮かべている。
「19世紀、密かに噂されていた世界の六割を支配していたという
「ひぃんっ!」
賛さんや武藤君、妙さんとは違うタイプの子です!