自称・悪の科学者と自己紹介してくれた糸色交の言葉を信じるには、少し不安もあります。私と左之助さんの子供なのに悪に染まるなんて有り得ないです。
確かに「悪一文字」を背負う左之助さんに感化される可能性は否めないけれど。流石に未来の子供まで「悪一文字」を背負っているというのは謎だ。
そして、『仮面ライダー電王』のリ・イマジネーションに該当する世界に生まれた私のアシスタントを名乗る月恋百合(現在は結婚して園田百合)さんと、彼女の夫である園田大勢君も居ます。
ドクトル・バタフライ曰く「私達とは別種の転生者」だそうですが、私達の転生を望んでくれた神様の定めた原則とは違う神様のルールに従っているそうですけど。
彼らも変わった存在ですね。
「はあぁぁぁ……♪︎先生の横顔可愛すぎるわね」
「あ、あはは、ありがとうございます」
「百合さん、落ち着こう?流石に不味いから」
うっとりと私を見つめる彼女の視線は尊敬や憧れではなく、恋慕のように感じるのは何故でしょうか?と考えながら彼女を諌める園田君は大変だと思う。
「景、此方に寄っとけ」
「百合さんも此方に来ようか?」
左之助さんのお膝の上に無理やり座らされ、チラリと向こうを見ると手を握っていました。とても初々しくて可愛いですね。
「栄次郎先生、ユウスケ、悪かったね」
白衣のポケットに道具を仕舞って苦笑を浮かべる交さんの頭の上に深い青色のクワガタムシが乗り、私の視線はそちらに向いてしまう。
ガタックゼクター。
しかし、私の知っているモノより色は濃く、明らかに別種類のゼクターだと分かるものの、ドクトル・バタフライ達はメカの登場にソワソワとしています。
それに、小野寺ユウスケと光栄次郎もいるのね。
「景様も悪かったね。私はどうにも興奮しすぎると大声になるらしくて、それから糸色宗家の血筋ではあるよ。つまるところ、正真正銘の貴女のお孫様さ」
「フフ、変な言い回しですね」
「そうかな?」
「でも、悪の科学者なんて言っちゃダメですよ?」
「あー、あれか。嫌ね、実は私自身は普通の科学者のつもりだったんだけど。楯敷ツカサに精神支配、分かりやすく言えば催眠術を受けてしまってね」
「それはエッチなヤツですか!!」
「その答えはNOさ。楯敷ツカサは私の事を大幹部に据えて何かしようとしていたのは事実だけど。まあ、それはどうでもいいか」
素早く挙手する男の人達も転生者らしい。でも、なんだかあまり近寄りたくない感じもあるというか。こう、なんでしょうか?
いい人なのに変態さんっぽい。