「正直、門矢君の強さに比肩し得るのはツカサか海東以外に存在しないだろうね。私は科学者だから戦うなんて御免蒙るし」
白衣のポケットに手を入れるとカードのようなものを取り出して見せる糸色交さんに思わず、私は目を見開く。私の核鉄が変化して生まれたライダーカードです。
それにカードに刻まれているのは『ガンバライダー』でしょうか?あれなら科学者の可能性に最も適している仮面ライダーとも言えますね。
「景様、私に力を貸して貰えるかな?」
「……あの、本当に私に務まりますか?」
「「君以外に務まると?」」
二人のドクトル・バタフライの言葉に口を噤み、どうしたものかと悩みつつ、私のモヂカラを使えばアイテムを具現化する事は出来る。
しかし、あくまで一時的にです。
「まあ、対策云々は後々考えるけど。まずは仮面ライダーに変身できるヤツは挙手!」
いきなり仮面ライダーを探し始める糸色交の行動に私達は戸惑いつつ、門矢君、海東大樹、小野寺ユウスケ、そして警官の園田君も挙手をした。
こちらは
向こうは楯敷君だけ?
「やっぱり戦力差はあるわね」
「オイ。アイツはどうなる?」
「あー、彼は買い出し中」
まだ、いるの?と私は意外と大所帯になっているディケイド陣営に驚きつつ、世界線毎に転生者もいるのだから当たり前かと納得する。
「あの黒いガタックゼクターの持ち主か。みんなに共有しておいたほうが良いか、それに彼も見つかっているかも知れないから」
「大勢さん、独り言がでかいわよ」
「ああ、うん。ありがとう」
フフ、仲睦まじくて微笑ましいですね♪︎
「園田夫妻とは挨拶を交わしたけど。一応、景様と左之助様にも改めて名乗っておこうか。私は元・ノバショッカー科学部門最高責任者の糸色交で、仮面ライダーディナイドだよ」
ディナイド。
おそらく元々は「ディナイ」ですね。意味は『否定された』『拒絶された』という意味を持つ言葉、この子もかなり拗らせているんです。
「ちなみに意味はスラング的に言えば『お前を否定する』って意味になるわよ。ハハハ、私を誑かして利用した挙げ句、こんな名前つけやがって」
そう言うと、ドロリと瞳が濁る。
この子は大変ですね。
「二番手なのは不服だが仮面ライダーディケイド」
「オレは仮面ライダークウガ、よろしく!」
「仮面ライダーディエンド、覚えておきたまえよ」
次々とみんなが名乗る最中、ちょっと園田君は気恥ずかしそうに立ち上がると警察官の制服のボタンを外し、銀色のUSBメモリを取り出した。
「僕は仮面ライダーメタル、新人ライダーかな」
……時代が一歩先を行っていますね。