某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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蝶蝗跋扈 破

宙を舞うチャフを蝶羽に形成し、蒸気圧の変動を利用した急速推進を用いてデスガロンのスピードを超えるドクトル・バタフライの上段回し蹴りが鋭くデスガロンの上半身を踏み抜き、蹴り倒す。

 

最強の怪人と名乗った「たちばなげんじろう」が片手を地面に突いて、ドクトル・バタフライの事を緑色の複眼で睨み付ける。

 

COME ON(カモォォ~~ン)♪︎」

 

くいくいっと人差し指を動かし、わざとらしく煽る彼にデスガロンも怒り気味……いえ、本気で怒りながら立ち上がって殴り掛かっている。

 

肉眼では追えないパンチとキックの応酬にクウガと黒い電王も割り込むタイミングを見計らいつつ、私とキバーラがいつでも逃げられるように準備してくれます。

 

「やはり貴様は危険だ!」

 

「ホウ。分かっているじゃないか」

 

「分かっているさ。お前は邪魔物だ!」

 

「ハッハッハッ、それはお互い様だろう!」

 

ドクトル・バタフライとデスガロンの二人は肩をぶつけ合い、お互いの両手を抑え込みながら睨み合い、必殺の間合いを潰し、互角に渡り合っている。

 

ただ、ドクトル・バタフライは不老不死のホムンクルスであり、デスガロンのように戦闘用に調整した本物の怪人ではない。

 

更に言えば変身態を持っていないドクトル・バタフライでは身体機能を底上げしているデスガロンと戦い続ければ、いずれすべての攻撃パターンを解析され、攻撃手段を失い、負けるかも知れない。

 

「どうした!俺を倒す方法は七つあると豪語していたのは嘘か!」

 

「いいや、存在するとも。一つはベルトを破壊し、君のエネルギー変換機能を壊して自壊させる。二つは変身解除まで追い詰める。三つはこれまた簡単に使える、私のチャフで君の機体を弄る等々。まだ聞きたいかね?」

 

「……チッ。いけ好かねえ爺さんだな」

 

「覚えておきたまえよ、紳士(ジェントルマン)とは老紳士になって漸く一人前なのだ。如何なる状況下でも冷静さ(クール)を失えば、ただの気障になる」

 

「気障っぽいのは黒電王だろ」

 

「うごっ!?んにゃろおぉ!」

 

デスガロンは背後に回り込んでいた黒い電王のパンチを避け、裏拳を叩きつける。が、すぐに体勢を立て直して蹴りを食らわせる。

 

────しかし、デスガロンは動かない。

 

「マジかよ、流石にへこむぞ」

 

「そういうものだ、人間など」

 

「そう簡単に人間は負けない!!」

 

赤のクウガ(マイティフォーム)に戻っていたユウスケ君の飛び蹴りを受け、僅かに後ろに退くデスガロンを見据えたまま三人は並ぶ。

 

ひとりだけ、生身ですけど。

 

 

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