某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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佳しく在れ 序

「佳さんと交さんは仲良しなんですね」

 

そう門矢君と海東大樹、夏海さんも合流した光写真館一行を我が家に招き、みんなで夕食を食べることにしたのですが、私が二人居ることに驚愕する人ばかりですね。

 

そんなに変でしょうか?

 

私はちょっとだけ不思議に思いながら釜戸の温度を簡単に見極める佳さんとキッカリと一ミリもズレず正確に野菜を切り分ける交さんを見る。

 

「生まれた世界は違えど同じ糸色だ。それに(まじり)の発明品は中々に興味深く面白い。尤も男の趣味に関して言えるのは見る目が無い」

 

「ツカサは優しくて頼りになる男だよ。まあ、景様の話しに出ていたデスガロンという怪人を調整・整備している相手は少なくとも私や景様クラスの科学者だ」

 

「私は科学者ではなく物書きですよ」

 

訂正を付け加えつつ、私の子供は仲違いをすることなく仲良くしていることに安心する反面、左之助さんみたいに頼りになる異性とお付き合いしていてほしいと思ってしまうのはダメなご先祖様です。

 

……だけど。

 

確かに、楯敷君の影響力は高いのでしょう。

 

ノバショッカーは大ショッカーと袂を別けて生まれた組織ですが、その総帥に君臨するのは容易ではないはず、交さんを利用していたという割りには、彼女の事をすごく心配もしていた。

 

「お婆ちゃん、私の事は良いのか?」

 

「佳さんも好きな人いるんですか?」

 

「フッ。私も女だ。恋ぐらいするさ」

 

「えぇ?顔だけ選ばれてそう」

 

二人とも美人さんだから、そこは不毛な争いですよ。そもそも顔だけ選ぶような男の人を佳さんが選ぶとは思えませんから違うのでは?

 

「……どんな人なの?」

 

「そうだな。自称・地獄に生きる男だよ、少なくともアイツはバカみたいに愚直だからインターバルを挟んでいるだけだと思うがな」

 

「(ひょっとして、矢車さんでしょうか?いえ、佳さんはリ・イマジネーション世界の人でしたね。しかし、矢車さんだったらどう反応すれば良いかしら?)」

 

地獄に生きる男。

 

ニート。浮浪者。ヒモ。

 

「お婆ちゃん、流石に貯蓄を削って生活しているぞ」

 

「あ、そうですよね。良かった…」

 

「ハハハ!景様に馬脚を現したな!完璧に見えてもやっぱりお前もダメンズ好きじゃないか!」

 

「だ、だめんず?」

 

「ダメンズ好き」というパワーワードに困惑する私を他所に自分の好きな人の良いところを言い合う佳さんと交さんを避けて、夕食作りを済ませて、居間に向かう途中、私の書斎で原稿用紙をトランクに仕舞う海東大樹と目が合ってしまった。

 

そういうのは、本当にダメですよ?

 

 

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