ショッカー戦闘員と戦う左之助さん達を眺める間、ものすごく不安です。私はなにもしてあげられないから、こうして見守ることしか出来ない。
ただ、戦闘員は普通の人間にも負けるぐらいなので大丈夫だとは思う反面、作中で使っていた兵器を使われたら。そう考えるだけで怖くなる。
「左之助君も信二君も実に見事だ。人の姿に見えていても正確に急所を狙っている」
「それは、褒めているんですか?」
「褒めているとも」
本当かな?と彼の事を見上げると天上に蜘蛛男が張り付いていた。光写真館にいた男の人と同じだけど、なんだか様子が少しだけおかしい。
「ドクトルっ…!」
「分かっているよ。糸色君はしとり君とひとえ君、赤ちゃん達を連れて奥の部屋かどこか隅へ、私はこの怪人に扮した物を相手しよう。おそらく中身は並行世界に居る人間だろう」
そう庭先のお池に落ちた蜘蛛男を見る。
雰囲気で強いのは分かるけど。
どこが強いのかは分からない。「THE FIRST」仕様の強化服を選んでいるあたり、普通にカッコいいものが好きなだけなのかもしれないけれど。
ふと、彼の首に光るものが見えた。
「首に針?」
「針?成る程、受信用の装置はアレか」
そう言うとドクトル・バタフライはマスクの
しかし、チャフは使えば使うほど粘性の強い糸玉に絡まり、ドクトル・バタフライの羽も小さくなっていくのが見え、不安になってしまう。
負けないのは分かっているけれど。
やっぱり怖いものは怖いんです。
あれよあれよと我が家のお庭にクモの巣が出来上がり、蜘蛛男はドクトル・バタフライに迫っていたその時、彼の手元に何か光るものがある。
糸。クモの巣につながる糸ですね。
「あまり悪いことはするものではないよ」
そう言うとドクトル・バタフライは糸を斬った次の瞬間、お庭に伸びていた糸は次々と斬れ、クモの巣が蜘蛛男を縛り付けるように巻き戻った。
どういう原理で?と困惑する私に何も言わず、彼は針を引き抜き、じろじろと観察しながら針を蜘蛛男の首元を見て、何度も確認している。
「あー、久しぶりに暴れたぜ」
「蛮竜も満足そうで何よりだ」
私の鏡台から這い出てきて、つっかえている二人に何とも言えない気持ちになりなりながら、左之助さんの手を掴んで必死に引っ張るも抜けない。
どうしましょう、大きな蕪みたいだわ。
「ん!ん!ん!」
「んーん!」
「イデデデッ!?取れる!父ちゃんの髪が抜けるから服か腕を掴んでくれ!」
……本当にどうしましょうか?