「……なんで姿が居る」
「やあ、待っていたよ。義弟」
ヒラヒラと手を振る姿お兄様は楽しそうに左之助さんに話しかけたかと思った次の瞬間、風呂敷を開いて古びた
「清国に行ったときに手に入れた品だ。景に見てもらうつもりだったけど、この子は目利きは出来ても実際に振るうことは出来ないからね」
そう言って笑う姿お兄様の両端に寄り、ペチペチと彼の頭を叩くしとりとひとえにクスクスと口許を隠しながら笑い、左之助さんは私の隣に腰を下ろす。
「交易で見たことがあるな。木簡みてえなものか?」
「いや、面白いのは其所じゃないんだ。コイツは武器に変わるんだよ。こんな風に」
姿お兄様が竹簡の一つを手に取った瞬間、竹簡は淡く発光して青竜刀に形状を変化させた。まさかと思いながら眼鏡を外して、ぼやける視界で見つめる。
少しでも情報を遮断するためには仕方ない事ですが、こうすると本当に何も見えず、ギリギリまで情報を絞り込めるのです。
「……諸葛孔明の作品、三国覇剣ですね」
「三国覇剣」とは『轟轟戦隊ボウケンジャー』に登場するプレシャスであり、しとりとひとえの着物に縫い込んでいたり、リボンに縫い変えた『虹の反物』と同じく強大な力を秘めたモノです。
しかし、あくまでこの世界は『和』をモチーフとした戦隊と繋がっているだけで、冒険者の登場する世界では無かったと思うのですが────。
いえ、そういえば『ボウケンジャー』にも和風をモチーフとした組織は居ましたね。まさか、ここで繋がることになるなんて予想外すぎます。
「コイツを持ってきた理由は何だ?景に危険なことさせるつもりがねえのは知っているが、返答次第じゃオレはお前をぶん殴るぞ」
「左之助さん、語気が強いです」
「家族の心配はダメかい?」
「……少なくともお前は景を本気で心配しているのは分かるが、何をしようとしているのかが分からねえんだよ。妹に固執しすぎだろ」
それは私も思っています。
「左之助、僕は常々考えているんだ。景は子供の頃から身体が弱くてね、東京は人も多く無理を強いているんじゃないかとらそこで考えたんだ」
「離縁はしませんよ」
「いや、そこまでじゃないよ」
そう言う割には残念そうに見える。みんな、私に変に期待を寄せるのは構いませんし、私の事を案じて気遣って貰えるのは嬉しいけど。
私はとっても幸せです。愛する人と子供達に囲まれていますから、これ以上の幸福を願っては罰があたってしまうかも知れない。