某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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六人目ではない 急

『侍戦隊シンケンジャー』に所属する事を丁重にお断りした翌日、左之助さんはまた傷だらけで私の布団に潜り込んで来ていました。

 

また、池波君と喧嘩してきたのでしょうか?

 

私には喧嘩の理由を教えてくれないから、きっと私の関係することなんでしょうが、ずっと隠し通そうとする左之助さんにほんのちょっとだけ不安になる。

 

大切に想って貰えるのは嬉しい。

 

でも、それで大好きな人が傷付くのはイヤです。

 

そもそも彼ら(錬金戦団や楯敷君、志葉様)が私に求めているのは「知恵」であり、私自身の事を真摯に考えて提案しているとは思えない。

 

いえ、本当は考えてくれているのでしょうけど。それでも安心できるほど長く一緒に過ごしているわけでもなければ私の事を知っている訳でもない。

 

「左之助さん、傷は痛みますか?」

 

「……そうでもねえよ」

 

私のお膝の上に頭を乗せて腕組みしたまま目を閉じている彼の頭を優しく撫でながら、そう問いかけるも少し不満を滲ませた言葉が返ってきます。

 

負けたという雰囲気ではないけど。薫さんとの口喧嘩に負けたときみたい。

 

「景はオレの女房なのに、どうして他の奴らが我が物顔で話しかけるし、物みたいに所有しようとしやがるんだ。本当に殺してやろうか…」

 

「ダメですよ、殺しちゃ」

 

ペチペチと左之助さんのおでこを叩いて、注意をするものの。左之助さんも私のせいで疲れているのも分かっている。

 

だから、こうなってしまう。

 

「…景はもっとオレを頼って良いんだぞ?」

 

「もう十分頼っていますよ。ただでさえ私の安全のために会社まで作って、人助けまでしているのに、もう今以上に頼るなんて出来ません」

 

そう言って左之助さんのおでこに集まる髪の毛を整えて、ジッと彼の顔を見下ろす。目を閉じたまま静かに眠っているようにも見える。

 

実際は近付いたらキスしようと待ち構えている状態です。そういうのは、二人きりのときにしてほしいのですけど。本当に分かっているでしょうか。

 

むぎゅっと顔を両手で包まれる。

 

「なにふるんでふか」

 

「乗ってこねえからよ」

 

「んんっ、当たり前です」

 

私達の事を見つめているしとりとひとえがいるのに、ふしだらな真似をするわけにはいきません。いえ、そういうことに倒錯するのは宜しくないんです。

 

ただでさえ貧弱なのに、そちらに堕ちてしまったら戻って来れないような気もしますから、適度適切に接してほしいです。

 

私は怖いものは苦手ですから。

 

しかし、倒錯するのも、悪くないのかもです。

 

 

 

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