某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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鬼と斗 序

「……また負けたか」

 

「お疲れ様です。大丈夫ですか?」

 

「大丈夫だ。次は勝つ」

 

左之助さんは特設ステージの外に吹き飛ばれ、傷だらけだった身体は瞬間的に回復する。これは最新型の『ヒーローマシン』は前回の物よりバトルシステムを改良し、特設ステージの選択肢やコスチュームを選べるようになった。

 

そこにドクトル・バタフライの加えた機能です。

 

特設ステージの外郭は外の世界に繋がるゲートであり、その空間は勝負開始時、勝負終了時の時間を計算し、ひみつ道具「タイムふろしき」で時間を傷付く前まで戻すというものです。

 

ただ、このシステムを利用して強くなるには現実世界でも鍛練を行う必要もあります。肉体その物は経験値として戦った経験を覚えているけれど。

 

その感覚に巻き戻った身体はズレを生み出す。

 

「左之助さん、今日はおしまいにしましょう?」

 

「いや、まだ戦いたいヤツがいる!陸奥天斗(てんと)も強かったが、この不破狛彦ってのも強いんだろ!なら戦るしかねえ!」

 

天斗(てんと)じゃなくて天斗(たかと)ですよ?」

 

「……テントじゃねえのか?」

 

困惑する左之助さんにクスクスと笑いながら「天」と書いて「たか」と読むことを伝えると更に困惑する彼の顔が可笑しくて口許を手で隠しながら笑ってしまい、不服そうに見られてしまう。

 

「ご、ごめんなさい……フフ」

 

「ちぇっ、なんだよ」

 

「良いんですよ、そういうこともあります」

 

そう言って私は左之助さんの頭に手を添えて、優しくそうっと撫でると「オレまでガキ扱いかよ」と更にムッとする彼が何だか面白くて頬を緩める。

 

「かわいいですね、左之助さん♪︎」

 

「ん!しとりのほうが可愛い!」

 

ビシッと手を上げて、私の言葉の訂正を申し出るしとりと、うつらうつらと眠気に飲まれるひとえに気づき、二人を手招きして呼び、一緒に抱き締める。

 

「私の可愛い宝物です♪︎」

 

「景もオレの大事な宝物だぞ?」

 

「むうっ、母様はあげない!」

 

「いや、元々オレの女房だ」

 

「かーしゃま、うるしゃい」

 

私はまだ何も喋っていませんよ?と首を傾げながら、ひとえの事を抱き締めて、ポンポンと背中を優しく叩いてあげると寝息を立て始める。

 

お昼寝がまだでしたからね。

 

そう話しながらクピクピと可愛らしく寝息をもらすひとえを左之助さんが受けとり、寝室に向かうので私も寝室に向かい、布団を敷いて眠るひとえの隣に座り、トントンとリズムを一定に保ち、お腹を優しく撫でる。

 

ゆっくりと眠ってくださいね。

 

 

 

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