某剣客浪漫世界で私は物書きをする。   作:SUN'S

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鬼と斗 急

不破信二の行方を探しに三途の川へと行ってしまったススハムの帰還を待つため、私は「門」のモヂカラを隙間に掛け、意識を集中させる。

 

一度でも途切れてしまったら相手に開いていることは気付かれてしまう上、ススハムの町神速の速さを閉じることで妨げてしまう可能性もあります。

 

左之助さんが帰ってくる前に拾い上げて貰えると良いんですけど。このままだとアヤカシに気取られて、我が家に侵入されてしまいますっ。

 

「ナー!」

 

「ん!」

 

「ナ゛ァーッ!!」

 

「んーっ!!」

 

部屋に入ってこようとするナナシ連中に電光丸を叩き込み、甲冑に突きを放つしとり。その後ろでポイポイとトリモチを投げるひとえのおかげで、今は無事です。

 

ナナシ連中を生身のまま退け、しとりはフンスと胸を張り、ひとえも同じようにトリモチをナナシ連中に投げて、フンスと胸を張る。

 

「頼もしいKnightだな」

 

「ないと?」

 

「ねーしゃま、ないちょ!」

 

パタパタと手を振って、ひとえは頷いていますけど。Knightの意味をまだしとりとひとえの姉妹は知らないでしょうし、楽しいから話しているみたいです。

 

「しとり君、来ているよ!」

 

「ん!ばたちゃん、あぶない!」

 

鋭い剣閃が横切り、ナナシ連中を斬り伏せる。

 

横一文字の太刀筋。

 

活殺逸刀流「逸刀・朧」に酷似し、いつの間にか剣術指南書の初伝だけではなく中伝も読んでいた事に驚きつつ、その冴え渡る剣筋に私は姿お兄様を連想し、大胆不敵な笑みに左之助さんの面影を感じる。

 

「しとり、つよい!」

 

「強いですよ、しとり」

 

いえ、むしろ強すぎる。

 

まだ十歳にもなっていない娘の成長速度に戸惑い、素早く一切の無駄を作らず、最短を突く電光丸を引き、軽やかに舞う姿は斯くも美しかった。

 

「ねーしゃま、がんばれ!」

 

「がんばる!!」

 

そう応援を受けたしとりは電光丸を鞘に納め、数秒充電すると居合い抜きを放ち、部屋に入ろうとしていたナナシ連中を切り裂き、一人を除いて倒してしまった。

 

「ん!なっちゃん」

 

「ナー!」

 

門の向こう側で手を振っているナナシに苦笑を浮かべ、その後ろの方でアヤカシやナナシ連中に追われ、殴り、蹴り飛ばしている不破信二が見えた。

 

あの人は、何をしているんでしょうね。

 

「待てコラアァァーーーーーッ!!!」

 

しかも、ススハムまでアヤカシに紛れ、サンピタラカムイ様の加護を纏い、三途の川の邪気を押し退けて走っている。すぐに不破信二に追い付き、彼の身体を掴み、彼の首を締め付けています。

 

 

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