天草翔五。
姿お兄様と同等の剣才、緋村剣心と同等の超神速、その二つを兼ね備えたアニメのみに登場するオリジナルキャラクター達の中でも抜きん出た強さを持つ。
あとは風水編というのもありますが、そちらは危険性を考慮したドクトル・バタフライの手引きで不破信二によって壊滅しているそうです。
もう彼だけで良いのではないでしょうか。
ネタ的な意味ではなく本心です。
「(───ですが、その三人よりも才能を持つしとりと剣路君の二人はどうなるのでしょうね)」
そう、私は神谷道場の稽古場で思う。
剣の才能だけで言えば剣路君の方が遥かに上ですが、しとりは見たものを瞬時に最適化・実践化できる。ある種の「見稽古」の完成形を無意識に使っています。
しとりは「見て」から「覚える」。
剣路君は「見て」から「学び」、「覚える」。
しとりは工程を一つ消しているわけです。
「もっかい!もっかいだ!」
「ん!いいよ、けんちゃん!」
二人の関係は幼なじみで、好敵手にも見えるけど。誰よりも何よりも真っ直ぐ駆け抜けるしとりの事を剣路君は決して一人にしない。
それは、とても素敵な事です。
「糸色殿」
「あ、こんにちは。緋村さん」
「今日も剣路と稽古でござるか?」
「えぇ、しとりも楽しそうです。ひとえは寂しいのか眠ってしまいましたけど」
そう言って私はお膝の上に頭を乗せて丸まるように眠るひとえの頭を優しく撫でていると、珍しく隣に座ってきた緋村剣心に少し困惑する。
「天草翔五の話しは聞いたでござる。そちらは拙者が受け持つゆえ、左之と弥彦に時雨殿達の事を頼みたい。糸色殿からも進言を頼むでござるよ」
「……明神君は彼処にいますよ」
チラリと前の方を向けば、あからさまに怪しんでいる緋村剣心を逆に怪しみ、何故か私に変な妄想を繰り広げている薫さんを止める明神君がいます。
しかし、明神君も気持ちを持ち直してくれたんですね。良かったと安堵するものの、彼のお友達を場面は違えど見殺しにしてしまったのは事実です。
「しとり、剣路、熱心に打ち合うのも良いが寺子屋の勉強もしとけよ?」
「しとり、おわったよ?やひこせんせー」
「……おれも、やった」
「しとりは偉いぞ。剣路は負けてられねえぞ?」
「うっ、おれはしとりに勝つのでいそがしーの!」
「けんちゃん、しとりに勝ちたいの?」
素直なしとりの質問に顔を赤くする剣路君。彼としては勝ったときに告白か夫婦になろうと伝えたいのでしょうが、我が子ながら強すぎますよね。
左之助さんの遺伝子、強すぎますね。