倫敦郊外の廃墓地。
「フランケンシュタインの怪物の魂と意志を受け継ぐ夜会」の構成員の大多数は此方に収容・収集し、いつでも動けるように揃っています。
「(どのフランケンシュタインも腐敗していない。防腐加工を施しているおかげで、悪臭を放つ事はありませんけど。問題は此方の戦力です)」
正直、この数は予想外です。
百体を越える人造人間の集団「
原作を知っている私には異質に思える。おそらく彼らにアドバイスを授ける、あるいは協力している転生者がいるのでしょう。
アール・シュタインもその可能性はありますけど。あの人にしとりとひとえは懐いていますし、悪意や敵意を抱く事は無い。
「Mrs.糸色も此方で待って貰おう」
「えっ、わ、私もですか?」
「良いだろう。アシュヒト、お前も作業に取り掛かっておけ。あとオッサンは帰るなり報告するなり好きにしろ。私達は人質だ」
「Mrs.相楽、すまないッ」
か、帰れると思っていたんですけど。
まさか、本当に私も残るんですか?とDr.ピーベリーを見れば玩具を見つけた虐めっ子のようにニヤニヤと笑い、私の頭を掴んで、頬っぺたを触ってくる。
あの、もうすぐ三十路なんですけど。
流石に対応の仕方が違うように思います。
「さて、漸く二人きりだな」
「っ、そ、そうですね」
「そう怯えるな。世界最高峰の知識を詰め込んだ脳ミソだ。下手に刺激して傷つけるつもりはない。……が、お前の持っている道具には些か興味がある」
そう言うと彼女はマッチを擦り、煙草に火を点けると紫煙を天井に見える目玉に吹き掛ける。わざと、吹き掛けるなんていうのをやっていますね。
「監視は目玉と、アレだ」
チラリとドアの前に立つ筋肉質な人造人間を見る。無駄に繋ぎ合わせを複合化した影響ですね、四肢の動きに無駄を引き起こす筋肉の組み合わせです。
「まあ、あの程度の木偶に興味は無い。お前の持つ道具について語って貰おう。
「ひぃんっ」
「あまり唆る声を出すな。昂るだろう?」
左之助さん、怖いです、助けて下さいっ。虐めっ子のようなお姉さんがいます、このままだと虐めっ子に泣かされちゃいます。
そう不安に震えながらトランクケースを広げて、中身を見せてあげる。怖いですけど、なにかに使えるものがあるのは良いことだと思います。
Dr.ピーベリーは、とても怖いですけど。